光回線のおすすめ4選

インターネット発明の起源!作った人は誰かいつから普及したのか歴史を振り返る!

インターネットは今や多くの人が利用しているうえに、無くてはならないものになりました。

あまりにも利用者が多いと、インターネットを使っていない人を見つけるほうが難しくなったのではないでしょうか?

インターネットの普及が加速したのはスマホが登場したここ10年前後ですが、開発されて多くの人に浸透するまでは長い道のりがあったので、技術者達による努力の結晶と言えます。

長い歴史を見てみると、インターネットの重みがわかるかもしれません。

ここでは、インターネットが発明されて普及するまでの歴史を振り返って解説します。

古くからパソコンを触っている人なら「こんなものがあったな」と懐かしくなり、最近インターネットを使い始めた人は「こんなものがあったんだ?」と思える内容になっています。

インターネットの歴史を知りたい人から、飲み会で使える雑学を身に付けたい人まで楽しめるので、是非ご覧ください。

そもそもインターネットって何?意味と仕組みを知ろう!

今でこそインターネットという言葉は誰しもが知るようになりました。

多くの人は、インターネットをホームページや動画の閲覧や、メールの送受信ができるサービスと思っているのではないでしょうか?

しかし、インターネットという言葉が持つ本来の意味は少し異なっています。

 

インターネットは1つのコンピューターを共有することから始まった

インターネットという言葉は、「インターネットワーク」が起源となっています。

 

「インターネットワーク」とは、複数のパソコンを接続する「ネットワーク間のネットワーク」と、「複数のネットワーク同士を接続するネットワーク」ということを意味しています。

 

今のインターネットは世界中にあるさまざまな情報を収集できるサービスになりましたが、発明された当初は1つのコンピューターを共有するために作られました。

1つのコンピューターを共有するところは、まさに「ネットワーク間のネットワーク」と言えますね。

1つのコンピューターを共有できるようになった後に、

インターネットが世界中の情報を収集できるサービスになったのは、上記の流れを沿ってから何十年も後の話になります。

 

現在のインターネットは複数のネットワークで情報が収集できるようになっている

現在のインターネットは世界中から情報を収集できるサービスになりましたが、これは「複数のネットワークを接続し合っている」ことが理由です。

インターネットと言えば、下記にある図のように回線から情報を受け取れると思いますよね?

 

上記の仕組みは決して間違いではありませんが、回線の向こう側ではあらゆる場所にあるネットワークがお互いに接続し合っています。

たとえば、インターネットを使うと日本にいてもアメリカのホームページが閲覧できますよね?

アメリカにしても日本のホームページが見られるでしょう。

違う国のホームページが見られるのは、日本とアメリカのネットワークがお互いに接続し合っているからです。

あらゆるネットワークが接続し合っていないと、自宅にどれだけクオリティが高い回線を引いてもホームページを見ることはできません。

 

インターネットはコンピューターを共有することが始まりになり、世界中のネットワークを共有できるまで発展したわけです。

 

インターネットを発明した人って誰?開発者は多数?

インターネットにはあまりにも長い歴史があり、あらゆる人が開発に携わっているので、一概に「この人が発明者!」と言い切ることができません。

しかし、インターネットの起源を作ったとされる主要人物が何名かいます。

 

発明者は一概に断定することができない

インターネットはあらゆる大学と研究機関がプロジェクトとして発明したものなので、一概に誰が発明者なのかを断定することはできません。

ただ、一般的には「インターネットの父」と呼ばれる「ヴィントン・サーフ」と「ロバート・カーン」の2人が主な発明者と言われています。

ヴィントン・サーフとロバート・カーンは2人とも計算機科学者で、複数のコンピューター同士を接続できるようにしたプロジェクト「ARPANET」に大きく関わりました。

 

ただ、ヴィントン・サーフとロバート・カーンが発明をするよりも前に、ロバート・テイラーとローレンス・ロバーツの2人が、1つのコンピューターで行った動作を他のコンピューターにも反映できるネットワークを開発しています。

(当時は3文字目を打ち込んだ時点でシステムがクラッシュしたようです)

 

1つのコンピューターが行った動作を他の端末に反映させ、コンピューター同士を接続できるようにしただけでも大きすぎる功績です。

しかし、驚くことにインターネットの開発に携わった人間は誰1人ノーベル賞を受賞していません。

現在のインターネットの起源になったことを考えると、今からでもノーベル賞をあげていいように思いますよね。

 

インターネットの歴史を始まりから現在まで一挙振り返り!

インターネットが急速に普及したのはここ10年の話ですが、現在に至るまであまりにも長い歴史があります。

ほとんどの人が利用しているインターネットは歴史の賜物と言っていいでしょう。

 

インターネットは1960年代から始まった

インターネットの歴史は50年以上とあまりにも長いので、発明されてから現在に至るまでの流れを綴ると膨大な情報量になります。

ただ、時系列でまとめると、どのような流れで発展したのかがよくわかります。

 

1960年代

1950年代には異なる場所にあるコンピューター同士の通信はすでに開発されていましたが、本格的にデータの送受信ができる「パケット通信」の開発が着手されたのは1960年に入ってからです。

1960年から1964年は、J・C・R・リックライダーがネットワークを生み出すアイデアを論文で発表しました。

1969年から1970年代にかけてパケット通信を利用してコンピューター同士が接続できる「ARPANET」をドナルド・デービスやローレンス・ロバーツをはじめとした研究者が発明しました。

「ARPANET」はJ・C・R・リックライダーが発表した論文が原動力になったと言われています。

 

1970年代

1970年代に入ってから本格的に「TCP/IP」の開発が始まりました。

「TCP/IP」は今もスタンダードに使われている通信規約で、これが開発された1970年代がインターネットの黎明期と言われています。

1974年には、サーバーを遠隔にある端末で操作できる「Telnet」のサービスが開始され、1979年には電子メールやニュースを転送することを目的とした「UUCPNET」が誕生しました。

1970年代はインターネット通信の基盤となる仕組みが開発された10年と言えます。

 

1980年代

1970年代に発明された「TCP/IP」は1982年にスタンダード化が測られ、世界規模でインターネットに接続できるようにする動きが活発になりました。

パソコンにLANケーブルを接続してインターネットを利用する「LAN方式」が開発されたのも1980年代始めです。

 

1981年にはあらゆる研究者がインターネットを利用できるようにするために「CSNET」の提供が開始されました。

「CSNET」は「ARPANET」が利用できない組織のために作られたもので、1987年にはより多くのコンピューターがインターネットに接続できるようにするために「NSNET」と名前を変えてリニューアルされています。

 

1980年代までインターネットは研究者が利用するための接続サービスのような扱いで機密情報が多かったためか、1985年にはコンピューターウイルスが誕生しています。

コンピューターウイルスは研究者が発明したように思えますが、実はパキスタンでコンピューターの販売を主に行っていたプログラマーが生み出しました。

といっても、1985年に誕生したウイルスは悪質な理由で作られたわけではなく、ソフトウェアの違法コピーを目的として開発されています。

パキスタンのプログラマーが開発したウイルスは、市販されているソフトウェアの違法コピーを行った端末が感染する仕様でした。

 

1985年以降、コンピューターウイルスは現在に至るまで進化を続けていて、後の1991年には湾岸戦争でアメリカ軍がイラク軍の防空システムを麻痺させるために利用しています。

政府や軍隊がコンピューターウイルスを利用するのは最近であるイメージがありますが、古くから使われていたわけですね。

 

1989年には世界初のプロバイダ「PSINet」が創業され、商業向けにサービスの提供が開始されました。(プロバイダの詳細は以下の記事をご参照ください。)

プロバイダの役割とは?仕組みを分かりやすく解説!

 

1960年代から1980年代には何かしらの形でインターネットは使われていましたが、研究や商業でのデータ送信がメインでした。

しかし、1989年にホームページの基板となるHTMLの外面が提案されたことで、1990年に入ってからインターネットを利用できる対象は広がりを見せます。

HTMLとは、ホームページを作成するうえで必要となるプログラムのことです。

Yahoo!のページをHTMLで表記すると、下記にある図のように多くの文字が表示されます。

 

※Yahoo!をHTMLで表記した画面。

 

世の中にあるホームページは、HTMLで上記のような文字列によるプログラムを構築することではじめて完成されているわけです。

 

1990年代

1990年に世界初となる検索エンジン「archie」が登場しました。

といっても、「archie」は今多くの人に使われている「Google」や「Yahoo!」と違って、インターネット上にあるサーバーからファイルを素早く見つけることを目的としたものでした。

当時は今のようにホームページがほとんど無いので、検索エンジンを利用する目的自体が異なっていたわけです。

 

1991年には、世界初となるホームページがCERN(欧州原子核研究機構)によって公開されました。

世界初のホームページは今でもCERNのホームページで見ることができますが、文字とリンクだけが記されているサイトとなっていて、今では考えられない仕様になっています。

 

1990年代半ばにはプロバイダの数も増え、1994年には今やお馴染みのYahoo!が誕生しています。

1994年にはホームページの数も増え、ファイルではなくWebサイトを探すことができる検索エンジン「WebCrawler」が登場しました。

「Google」で検索することが主流になった今は「WebCrawler」は陰を潜めましたが、サービスの提供は続けています。

 

同年にはオンライン通販の定番サイトとなったamazonが創業され、アメリカホワイトハウスのホームページも開設されました。

 

1995年に入ると、一般の人もインターネットが利用できる環境が急速に整います。

1995年にはインターネットブラウザの定番となった「Internet Exploler」の提供が開始され、パソコンOSの金字塔とも言えるWindows95が発売されました。

実はWindows95以前のも「3.1」のバージョンもありましたが、日本では正式販売がされていませんでした。

(といっても、Windows3.1は世界で1億セット販売されるモンスターソフトでした)

Windows95はインターネット接続の設定が簡易化されていて、グラフィック面や機能性も大幅に向上されたので、発売当時は海外だけでなく日本の秋葉原でも長蛇の列ができるほど爆発的な売上を叩き出す伝説を作りました。

 

ちなみに、1995年の時点でパソコンは今で言う「Windows」と「Mac」のように2分化されていて、Windows95が発売された頃には「IBM系」と「アップル系」の2種類が存在しています。

当時のパソコンのシェア率はIBM系で85%、アップル系で9%となっていて、このシェア率もWindows95が爆発的に売れた要因と言えます。

 

1996年には現在で言う「フリーメールサービス」の1つ「Hotmail」が、1997年には「Google」の検索エンジンが登場しています。

 

1990年代は現在利用されているWebサイトや電子メールのベースが完成された時代と言えるでしょう。

 

ちなみに、1994年にアメリカでは「インターネットはアメリカが核戦争を想定して開発している通信ネットワーク」という噂が流れましたが、これは全くのデマです。

インターネットと核戦争対策が無関係であったことは、1960年代にあらゆる研究者が提唱した論文が根拠となって証明しています。

1994年に北朝鮮の核危機があったことから、上記のような憶測が行き交ったのかもしれません。

(当時は、アメリカのクリントン大統領が北朝鮮への軍事攻撃を示唆する騒ぎになりましたからね…)

 

2000年代

2000年代はインターネットに接続するソフトが発展したとともに、ウイルスによる脅威が高まった時代と言えます。

 

2000年2月、Microsoftは新たなパソコンソフト「Windows2000」を発売します。

Windows2000は一般と商用向けのどちらの機能も持ちあわせていて、後に販売される「Windows Vista」や現在多くの人が利用している「Windows10」の礎になりました。

(ちなみに、筆者は2000年に「Windows Me」を利用していましたが、フリーズが多発する散々なできでした…)

 

Windows2000が発売された3ヶ月後、メールから感染するとパソコン内のファイルが破壊されるウイルス「I LOVE YOU」が流行しました。

「I LOVE YOU」はメールに添付するファイルを開くと感染するウイルスだったので、「不審なメールの添付ファイルは開かない」という鉄則が作られる切っかけになった事件と言えます。

 

さらに、2001年には無線ネットワークのパスワードやインターネット通信の内容を盗むWEP攻撃による脅威が広まり、Webサイトにアクセスしてウイルスに感染する事案も急増しました。

2000年と2001年にウイルスの攻撃パターンが特定されたことで、今のセキュリティソフトのベースは構築されたと言えます。

知りたいことが何でもわかる「Wikipedia」のプロジェクトが始まったのもこの頃です。

 

2002年には、インターネット回線網を利用する「IP電話」の普及が少しずつ始まります。(IP電話の詳細は以下の記事をご参照ください。)

光電話と固定電話、IP電話の決定的な11つの違い!料金など比較して解説!

 

2003年からは多くの人が利用することになる「SNS」の普及が発展します。(SNSの詳細は以下の記事をご参照ください。)

SNSとは何?何の略で正式名称は?LINEや2chとの違いまでわかりやすく解説!

7月には音楽をはじめとしたエンターテイメントがメインのマイスペース、8月にはインターネット上で無料通話ができる「Skype」、2004年2月にはFacebookがサービスを開始しました。

2005年には動画視聴サイトでお馴染みの「YouTube」、2006年6月には「Twitter」が設立されています。

 

当時の「YouTube」は投稿された動画を視聴することがメインでしたが、2007年3月はライブストリーミング(生中継)がメインで配信される「Ustream」のサービスが開始され、現在のゲーム実況サイト「Twitch」やその他の配信アプリのベースになりました。

(Ustreamは2017年にIBM系で85%に買収されたため、サービス名が無くなりました。

 

2006年までは、インターネットに接続できる端末はパソコンであることが一般的でしたが、2007年6月にAppleがiPhoneを発売されたことで状況が一変します。

 

Appleは2001年にメディアプレーヤー「iTunes」で音楽が聴けるようにし、2003年からは「iTunes Store」で音楽をインターネット上で購入できるようにしました。

そして、「iPhone」を作り出したことで、片手で気軽にインターネットができるようになったわけです。

iPhoneが登場する前にも携帯電話でインターネットを利用することはできましたが、ガラケー用に作られたサイトしか見ることができませんでした。

(日本では「Jigブラウザ」というアプリを使えばパソコンと同じ仕様のサイトを見ることができましたが、画面サイズや操作性は良いとは言えないものでした)

 

iPhoneはパソコン用のサイトを片手で簡単に見られるデバイスとして話題を呼び、動画の視聴も容易にできることで人気を集めました。

(他にも機能面で革新的と言えるポイントはありますが、インターネットとは離れてしまうので、また別のお話で…)

 

 

2008年にはGoogleがiPhoneに対抗するためのスマホ用OS「Android」の展開を開始したことで、iPhone以外にも購入するスマホの選択肢が生まれました。

(今でこそiPhoneとAndroidはどちらもスマホと呼ばれていますが、2008年当時はiPhoneをiPhoneと呼び、Androidはスマホと呼ぶことが一般的でした)

 

2008年にはiPhone用のアプリがダウンロードできる「AppStore」の、Android用のアプリを購入できる「Android Market」(後のGoogle Play Store)のサービスが開始されています。

 

後ほど日本国内の歴史で詳しく解説しますが、2000年代にはインターネットに接続する回線の進化が速く、目まぐるしく種類が入れ替わっていました。

2010年からは端末と回線ともに飽和状態に入り、サービスの進化が多い傾向になります。

2010年代~現在

2010年代はインターネット回線のクオリティが熟したせいか、新しいサービスの登場や懸念される問題が出る時代と言えます。

 

2010年には、イランの各施設にサイバー攻撃が発生し、ウランを濃縮する遠心分離機が停止する騒ぎになりました。

各施設へのサイバー攻撃で利用されたマルウェア「Stuxnet」は、外付けのUSBから感染するウイルスで、インターネットにつないでいないパソコン端末に対する脅威になりました。

5年後には2017年に騒ぎを起こした「ランサムウェア」も社会的な問題になっています。

 

2011年には、今やメールソフトの代わりになった「LINE」のサービスが開始されました。

LINEの普及率は言うまでもなく、今やほとんどの人が利用するメッセージ・通話アプリに成長しました。

今では、LINEを使っていない人を見つけるほうが難しいのではないでしょうか?

 

2015年はAppleが「Apple Watch」の発売を開始しました。

Apple WatchはiPhoneと比べて大きな話題にはなりませんでしたが、iPhoneと連携させると時計でTwitterやLINEをチェックでき、忙しい人の味方になりつつあります。

 

 

インターネットを利用する端末はパソコンやスマホが主流ですが、将来的には時計でネットサーフィンができる時代が来るかもしれません。

 

世界規模で見るインターネットの普及率

後でも触れますが、2016年時点で日本でのインターネットの普及率は80%以上となっていて、1億84万人が利用しています。

2016年時点での日本の総人口が1億2700万人なので、ほとんどの人がインターネットを利用していることになります。

 

しかし、世界規模で見ると、インターネットの普及は進んでいるわけではありません。

2012年時点での全世界でのインターネット普及率は35.4%となっていて、利用人口が25億に留まっています。

全世界の人口が70億人と推計されているので、半分以上の人がインターネットを利用していないことになります。

 

ただ、携帯電話の普及率は89.5%と非常に高くなっています。

携帯電話の普及が進んでいるのにインターネットの普及率が低いのは、LTEのような高速回線が普及していない国があることが原因です。(LTEの詳細は以下の記事をご参照ください。)

LTEとは?Wi-Fiや4G、3Gとの違いまでわかりやすく解説!

海外では日本のようにLTE回線が普及しているわけではなく、3G回線しか利用できない発展途上国が少なくありません。

スマホが高額で購入できない国もあり、インドでは「iPhoneを購入するコストは結婚指輪と買うのと同じ」と言われています。

世界的なインターネットの普及率が50%を超えるのはまだ先になりそうですね。

 

インターネットが普及した理由

世界規模で普及率を見ると、インターネットはまだ発展途上の技術と言えます。

しかし、約10年で普及率を30%近く伸ばした功績は大きく、日本ではインターネットが無くてはならないものになりました。

インターネットが普及した理由は、あらゆるところにあります。

 

インターネットが普及した主な3つの理由

インターネットが普及した理由は、以下の3つです。

  • 携帯できるスマホやタブレット端末の普及
  • インターネット回線契約のしやすさ
  • インターネットを利用するサービスの定番化

※タブレットの詳細は以下の記事で解説しているので、興味のある方はこちらもご参照ください。

キーボードをつけたタブレット何ができる?タブレットの使い道・用途を全てまとめました! 2006年までの間、インターネットを使うにはパソコンの購入と回線の契約が必要でした。

パソコンを購入するには10万円以上の費用が必要になるうえに、回線を契約するにも煩わしい導入工事という障害をクリアすることがマストでした。

 

しかし、iPhoneをはじめとしたスマホが普及したことで、携帯電話ショップで端末を購入するだけで回線が契約できるようになりました。

ドコモやソフトバンクのLTE回線は工事をする必要がないので、「スマホを購入する=すぐにインターネットが利用できる」という図式ができ、インターネットの利用者が急速に増えたわけです。

 

利便性の高いインターネット機能が充実したところも、普及が進んだ要因です。

先ほど紹介したLINEは、家族や友人とのメッセージのやり取りや通話を行うために無くてはならないツールになりました。

インターネットでニュースをチェックする人、動画を視る人が増え、テレビの視聴率が低下している原因につながっています。

連絡やホームページや動画の閲覧ツールとしてだけでなく、インターネットで買い物ができる点も普及率が向上した要素と言えます。

 

そして、インターネットの便利かつ普及が進んだ根本的なポイントは、「検索」をすれば気になることが調べられることではないでしょうか?

 

今はインターネット検索を活用すれば、どのようなわからないことでも簡単に調べることができます。

「美味しいカレー作りを極めたい」と思って悩んだときは、Googleなどで「美味しいカレー 作り方」と検索すれば、簡単に知りたいことを教えてくれます。

 

 

機能性の高いうえに導入がしやすく、気軽に使えることがインターネットの普及につながった理由というわけです。

 

日本のインターネットの歴史

海外では国によって普及している種類が異なるので、あえて回線については言及しませんでした。

海外には通信速度が遅い回線しか利用できない国がありますが、日本では常に快適なインターネット環境作りに力が入れられていました。

歴史をもとに、日本にあるインターネット環境がどれほど恵まれているものなのか見てみましょう。

 

日本のインターネット環境の礎が生まれた1980年代

1984年、日本では後のインターネットの基となる「JUNET」が生まれました。

「JUNET」は東京大学・東京工業大学・慶應義塾大学の3つを電話線で接続したネットワークで、1986年1月には海外のCSNETとつながるまで至りました。

 

1985年にはNTTが設立され、3年後には光ファイバーの展開を開始しています。(光ファイバーの詳細は以下の記事をご参照ください。)

光ファイバーとは何?仕組みやWi-Fiとの違いまでわかりやすく解説!

今でこそ光回線はインターネットを利用する主流の方法になりましたが、通信線となる光ファイバーは30年以上も前から発明されていたわけです。

 

インターネットの普及が始まった1990年代

1990年代に入り、商用向けのインターネット回線の普及が始まり、それと共にあらゆるプロバイダが創業されます。

1992年には日本で初めてのWebサイトがKEK(文部省高エネルギー物理学研究所計算科学センター)によって公開されました。

 

日本初のホームページが発表されたことを日切りに、個人に向けたインターネットの提供も加速していきます。

1993年には今もプロバイダとして知られる「IIJ」が創業し、NTTは自社のWebサイトで世界中のホームページの情報を発信する「日本の新着情報」を開始しました。

 

1994年以降は、IIJだけでなくniftyやNECもプロバイダサービスに乗り出します。

1990年から1994年は、日本にとってインターネットの黎明期だと言えます。

といっても、当時は電話線でインターネットに接続するダイヤルアップが主流だったので、通信速度は56Kbpsと低速で、文字しか記載されていないホームページの読み込みすら遅い時代でした。

さらに、インターネットに接続している間は固定電話を使うことができないので、利便性が高いとは言えないものでした。

1990年後半にはアナログ回線を2つに分岐させ、固定電話とインターネット接続が同時に利用できる「ISDN」が普及しましたが、通信速度は最大64Kbpsと相変わらず遅いままでした。

 

通信速度が遅い反面、インターネット上にあるホームページは日々進化を続け、ISDNでは読み込みが数十分かかるWebサイトも出てくるようになりました。

ただ、ISDNは料金が定額制になった(厳密には対象事業者を契約すれば定額制になる)メリットがあります。

ダイヤルアップ方式では、インターネットを使うほど電話料金が加算される欠点がありました。

ISDNが普及してからはインターネットの使いすぎで料金が高くなることが無くなったので、利用者の増加につながりました。

 

そんな中、1999年に通信速度が向上したADSLが登場し、2000年代のインターネット回線の発展につながります。

 

回線のクオリティが飛躍的に向上した2000年代

1999年に登場したADSLは、2000年代の歴史を作ったインターネット回線と言えます。(ADSLの詳細は以下の記事をご参照ください。)

ADSLとは?病気?仕組みを簡単にわかりやすく解説!

ADSLは2001年から本格的にYahoo!BBによるサービスの運用が始まり、すぐ後にNTTが追随していきます。

 

ADSLはダイヤルアップ回線と同じでアナログの電話線でインターネットに接続する回線ですが、専用のスプリッタとモデムを導入することで通信速度の向上を実現しました。

もちろん、固定電話とインターネットの同時利用も可能です。

 

ADSLの通信速度は提供が開始された当初は最大8Mbps程でしたが、後に50Mbpsまで対応するようになりました。(速度の詳細は以下の記事をご参照ください。)

ADSLの回線速度平均は遅い?速度測定した実測をチェック!

ADSLではISDNでは見ることができなかったホームページだけでなく、動画のダウンロードまで快適に行うことができました。

 

しかし、ADSLには自宅とNTTの基地局が離れていると通信速度が遅くなるデメリットがあり、利用した人全てが快適に利用できるものとは言えないものでした。(仕組みの詳細は以下の記事をご参照ください。)

ADSLは住所や距離で速度が変わる?速度予測の計算方法を解説!

 

ADSLに不満を持つ人が現れる中、現在に至るまで定番となったインターネット回線が登場します。

皆さんもご存知の「光回線」です。(光回線の詳細は以下の記事をご参照ください。)

光回線とは何か?仕組みまでわかりやすく解説!

 

ADSLが台頭して間もない2001年6月、NTTは光回線接続サービス「bフレッツ」の提供開始を発表しました。

当時の光回線は通信速度が最大100Mbpsとなっていて、ADSLよりも快適にネットサーフィンができる優れものでしたが、サービスの提供エリア拡大が追いつかずADSLを使い続けるしかない人も少なくありませんでした。

 

そんな中、2002年に入ると電力会社(および電力会社系列の記号)が独自の光回線サービスを展開します。

関西では「eo光」、東京では「TEPCOひかり」(後のauひかり)の提供が開始され、業界では電力会社のインターネット回線を「電力系光回線」と呼ぶようになりました。

 

eo光をはじめとした電力系光回線は、bフレッツが展開されていないエリアでのサービス提供にも力を入れ顧客の獲得を測っていました。

今では見かけることが少なくなりましたが、地方では「フレッツが利用できないけど電力系光回線は契約できる」という場所が存在します。

光回線のサービスはNTTのフレッツと電力系光回線の2分化時代となり、市場の格闘競争が熾烈を極めることになります。

 

携帯電話のインターネット回線が変わり始めたのも、ADSLと光回線が登場したときと同じ時代です。

ドコモは2001年に世界で初めて「FOMA」として3G回線の運用を始め、通信速度が向上したうえに利用料金が定額になりました。

2000年までは携帯電話でインターネットを利用するほど料金が高くなるので、FOMAの登場は革新的と言えました。

後にauとJ-フォン(後のソフトバンク)も追随して、携帯電話の通信速度向上と料金の定額化を図ります。

 

2008年、ソフトバンクは携帯電話業界に一石を投じる革命を起こします。

iPhoneの取り扱い開始です。Appleは初代iPhoneを2007年6月に発売していましたが、日本で売られることはありませんでした。

しかし、2008年7月にソフトバンクは日本で初めてiPhoneの販売を開始しました。

 

iPhoneの登場は世界的にインターネットの使い方に変革をもたらし、日本も例外ではありませんでした。

日本でも携帯電話でパソコン用のホームページが見られるiPhoneが注目を集め、1年ごとに3GSや4が登場するたびに人気が高まりました。

 

※筆者が利用していたiPhone 3GS。埃がこびり付いていますが、現在販売されているiPhone8に名残が残っているように感じるシェイプに見えます。

 

iPhone5が登場した頃はLTE回線の提供が開始され、携帯電話キャリアの回線でも固定電話に劣らない品質でインターネットが利用できるようになります。

また、パソコンをスマホに接続してインターネットを利用する「テザリング」も登場しました。

 

後に携帯電話キャリア3社全てがiPhoneを販売するようになりましたが、iPhone4Sが登場するまではソフトバンクのみの取り扱いとなっていて、auとドコモはAndroid端末でソフトバンクに対抗していました。

 

携帯電話キャリアのスマホ販売競争が加速していく2008年、光回線はあらたなステージに進みます。

2008年3月、NTTは最大1Gbpsまでの通信速度を実現した「フレッツ光 ネクスト」のサービス提供を開始しました。(フレッツ光の速度の詳細は以下の記事をご参照ください。)

フレッツ光の速度平均は?回線速度は遅いのか実態を暴露します!

最大1Gbpsの速度を実現したことで、光回線は「もっとも優れたインターネット回線」の地位を築きました。

当然のように、電力系光回線も追随して最大1Gbpsの回線サービスを展開します。

インターネットの未来が楽しみな2010年代とそこから見えてくるもの

光回線が最大1Gbpsの通信速度を実現したことは、インターネット史上の中で1つの到達点でした。

NTTと電力系光回線が最大1Gbpsの速度でサービスを提供するようになってから、市場は飽和状態を迎え、性能よりも料金の安さを求める人が増えてきます。

料金の安さを求める人が増えたせいか、NTTは他の事業者にフレッツ光回線の卸売を始めます。

NTTが回線の卸売りを開始したことで誕生したサービスが「光コラボレーション(光コラボ)」です。(光コラボの詳細は以下の記事をご参照ください。)

光コラボとは何か?メリット5つとデメリット6つをわかりやすく解説!

光コラボレーションとは、NTT以外の事業者がフレッツ光回線とプロバイダをセットで提供するサービスで、ソフトバンク光やドコモ光などがそれに当たります。

 

光コラボレーションが台頭を始めると携帯電話の利用料金が割引されるサービスに人気が集まり、ソフトバンク光とドコモ光が急速にシェアを獲得していき、現在もその勢いは留まることを知りません。

(ソフトバンク光とドコモ光の口コミ・評判は以下の記事でまとめているので、あわせて参考にしてみてください。)

ソフトバンク光の口コミ・評判を徹底分析!良い回線なのか実態を調査!ドコモ光の口コミ・評判を徹底分析!良い回線なのか実態を調査!

インターネット回線の通信速度は最大1Gbpsが限界と思われていましたが、関東では最大2Gbpsを実現した「NURO光」が登場し、サービス提供エリアを拡大して人気を高めています。(NURO光の詳細は以下の記事をご参照ください。)

NURO光の速度平均は遅い?回線速度の実態を暴露します!

2018年3月には、KDDIが関東限定で最大5Gbpsを実現した「auひかりホームV 5ギガ」、最大10Gbpsに対応した「auひかりホームX10ギガ」の提供を開始し、料金の安さだけでなく通信速度の進化も止まりません。

ドコモやソフトバンクなどの携帯電話キャリアも2020年に「5G」を提供するという目標を掲げていて、VRやドローン、自動運転システムの運用が計画されています。

 

日本のインターネットの歴史は、文明の進化と言えるでしょう。

 

日本でインターネットが普及した要因は環境の進化に有り

先ほど説明した通り、2016年時点での日本のインターネット普及率は83.5%となっていて、利用人口は1億84万人と言われています。

 

日本でインターネットが普及した最大の理由は、まさに「インターネットを利用する環境の進化」と言えます。

 

日本ではコンスタントに新しいインターネット回線が現れ、技術者による通信速度の向上が止まることがなく、現在も進化を続けています。

iPhoneが登場したことで、インターネットが使いやすくなったのも普及が進んだ要因です。

また、他国に比べてスマホが購入しやすい価格に設定されている点も、インターネットが多くの人にとって身近になった要因と言えるでしょう。

現にスマホでインターネットを利用している人の数は、パソコンと並ぶほど多くなっています。

 

端末が購入しやすく優れた回線が充実している日本は、インターネットを利用するうえでとても恵まれていると言っていいでしょう。

 

インターネットの歴史にまつわるおすすめの本3選

ここで記しているインターネットの歴史はとても濃密な内容になっていますが、主なでき事を断片的にまとめたに過ぎません。

インターネットの歴史をより深く書き記すと、何倍ものボリュームになります。

より深くインターネットの歴史を知りたい人は、これから紹介する3冊の書籍を読んでみることをおすすめします。

 

その1.「インターネット」

 

「インターネット」は「日本のインターネットの父」と呼ばれる村井純氏による書籍で、インターネットの原理から開発された流れを余すこと無く知ることができます。

日本のインターネット黎明期の状況がよりよくわかるので、国内のインターネットが発展した歴史を知るには打って付けの本と言えるでしょう。

 

その2.「僕たちのインターネット史」

 

「僕たちのインターネット史」は1980年代から2010年代の歴史を網羅し、10年ごとにエピソードがまとめられています。

90年代の話はリアルタイムにパソコンに触れた人が読むとノスタルジックが心境になるかもしれません。

 

その3.「教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書」

 

「教科書に載らないニッポンのインターネットの歴史教科書」は名前の通りに表舞台には出ることがないテーマが大半を占めていて、個人サイトをはじめとした日の目を見ないメディアの歴史をまとめた内容になっています。

インターネットの歴史というよりも黒歴史と言える内容がメインなので、先ほど紹介した2冊を読んだ後に番外編としてより深い知識が得られる書と言えるでしょう。

 

まとめ

インターネットには50年以上もの歴史がありますが、1960年~1980年代はベースとなる基盤が作られ、1990年代から形を変えながら一般の人向けに提供されるようになったと言えます。

しかし、インターネットの世界的な普及率は発展途上の段階で、通信環境が整っていない国は少なくありません。

日本は常にインターネット回線とデバイスが進化しているうえに、利用するコストも高くないので、通信環境が恵まれている国に当てはまります。

日本のインターネット環境を今も進化を続けているので、今後もより快適な機能を発表してくれるでしょう。

これから回線を契約しようと思っている方は、以下の記事で良質な回線を厳選しているので、あわせて参考にしてみてください。

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