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これからインターネット回線を契約する人や、契約しているネット回線の業者を乗り換えるときは「光ファイバー」という言葉を必ず耳にします。
また、光ファイバーという言葉を聞いたことがある人もいると思います。
しかし、ほとんど人は、光ファイバーが何なのかがわからないのではないでしょうか?
光ファイバーは、他のネット回線よりも快適にネットが利用できるようになる優れものです。
ただ、いくつかのデメリットもあり、全ての人が光ファイバーを使えばいいわけではありません。
そこで、ここでは光ファイバーの仕組みから性能まで詳しく解説します。
光ファイバーと他のネット回線の実用性も比較するので、インターネット回線の契約や乗り換えを考えている人は参考にしてくださいね。
光ファイバーとは電柱から情報を送り込んでくれる線?仕組みを解説!
今や、インターネット回線を契約するときは、必ずと言っていいほど「光ファイバー」という言葉を聞くようになりました。
ただ、光ファイバーいう言葉を聞いたことはあっても、具体的な仕組みを知っている人は少ないでしょう。
光ファイバーは、現在使われているネット回線の中で、もっとも性能が優れているものと言えます。
光ファイバーについての知識を深めよう!
光ファイバーは、光回線のインターネットサービスを利用するときに、絶対に必要になるケーブルです。
光回線のインターネットが利用できる地域は、電線と並行して光ファイバーが張られています。
下の写真で赤く囲っているものが、電柱に張られている光ファイバーです。
光ファイバーは、電気などの線よりも下に張ってあることがほとんどです。
光ファイバーは、もともと離れた場所に光を転送するために作られたものです。
光ファイバーというものが発明されたのは1958年で、皆さんが思っているよりも古い歴史を持っています。
日本で使われるようになったのも1980年代の初めからで、光回線によるインターネットが主流になる前から使われていたわけですね。
ただ、この当時の光ファイバーは高価なものだったので、日本で主流になり始めたのは2000年代に入ってからです。
光ファイバーは、高速通信で快適にインターネットが利用できるケーブル
光ファイバーを使ってインターネット通信を行うメリットは、通信速度がとても優れていることです。
光ファイバーを利用するネット回線の通信速度は、下りと上りともに最大1Gbpsとなっています。
(一部のマンションでは、最大100Mbpsになります)
1Gbpsの速度が利用できることで、他の回線よりも快適にネット通信を行うことができます。
光ファイバーが主流になる前に使われていたADSLは、最大で50Mbpsでした。
光ファイバーの通信速度は、ADSLが対応している数値の20倍に当たります。
また、ADSLは固定電話の回線でネット通信を行うため、自宅と基地局が離れていると通信速度が遅くなるデメリットがありました。
しかし、光ファイバーは、光を使ってネットの送受信を行うので、基地局と自宅がどれだけ離れていても通信速度が遅くなることがありません。
さらに、光ファイバーは天候や他の電波からの影響を受けにくいので、通信速度がとても安定しやすい強みを持っています。
そのため、快適にネットをするには、光ファイバーを使うことがベストな方法なのです。
ただ、光ファイバーを使う業者を契約すれば、必ず快適にネットができるわけではありません。
これについては、後半で注意点として詳しく解説します。
光ファイバーを使うには導入工事が必要になる
光ファイバーを利用してインターネットをするには、電柱に張られている光ファイバーを自宅に引き込まなければいけません。
自宅に光ファイバーを引き込む工事は、資格を持った作業員しかできません。
そのため、光ファイバーでネット通信を行うには、工事費用が必要になります。
工事費用は契約するサービス会社によってさまざまですが、最安で18,000円、高い場合は40,000円程度かかってしまいます。
ADSLは自宅に固定電話があれば工事をする必要がないことが多く、光ファイバーを使うには初期費用が大きなハードルになります。
ただ、現在の光ファイバーを利用するサービスは、工事費用が分割で支払える事業者が増えました。
また、工事費用の実質負担を、利用料金の割引やキャッシュバックなどの特典が無料にしてくれる事業者も増えてきました。
そのため、光ファイバーを利用するときに初期費用の心配をする必要がなくなりつつあります。
光ファイバーには種類がある?
光回線のインターネットサービスは、どれを契約しても利用する光ファイバーは同じものと思われることがあります。
しかし、利用する光ファイバーは、契約する光回線サービスによって違います。
光ファイバーは大きく分けると、
- NTTが提供している光ファイバー
- 電力会社が提供している光ファイバー
NTTが提供する光ファイバーは、フレッツ光をはじめ、あらゆるプロバイダが展開している「光コラボ」で利用します。
電力会社が提供する光ファイバーは、その名の通りに電力会社が展開する光回線サービスで利用します。
ただ、契約するサービスによって種類が違うといっても、対応する通信速度に違いはほとんどありません。
光ファイバーとWi-Fiの違いを、それぞれの役割から知ろう!
スマートフォンやタブレットをインターネットに接続するWi-Fiは、光ファイバーなどのネット回線と混合されることが多いです。
しかし、Wi-Fiと光ファイバーは、全く別の役割をしています。
Wi-Fiとは、光ファイバーを通して受け取るネット通信を、無線LANルーターが変換した電波です。
そのため、スマホやタブレットでWi-Fiを使うには、ネット通信を行うための回線が必要なのです。
以前は、パソコンでインターネットを使うためには、LANケーブルでモデムか有線LANルーターに接続しなければいけませんでした。
しかし、Wi-Fiが主流になったことで、LANケーブルを使うことなくネットに接続できるようになりました。
ただ、光ファイバーから受け取る通信をWi-Fiに変換しても、ネットを利用するデバイスがWi-Fiに対応していなければ意味がありません。
スマホやタブレットはWi-Fiに対応していることが基本ですが、パソコンはモデルが古いものだとWi-Fiが利用できないものがあります。
Wi-Fiに接続したいパソコンが古いモデルの場合は、その端末がWi-Fiに対応しているかを確認する必要があります。
モバイルWi-Fiルーターも「Wi-Fi」と呼ばれることがある
現在は、モバイルWi-Fiルーターも、略称としてWi-Fiと呼ばれるようになりました。
ただ、モバイルWi-Fiルーターは、先ほどの「Wi-Fi」とは定義が少し異なります。
モバイルWi-Fiルーターは、光ファイバーではなく、基地局から発信されている電波が大もとのネット回線になります。
モバイルWi-Fiルーターは、この電波をWi-Fiに変換しているわけです。
モバイルWi-Fiルーターでネットを使う場合、基地局が発信している電波が大もとのネット回線になるので、導入工事が必要ないメリットがあります。
しかし、光ファイバーと比べると、通信速度が遅くなるデメリットがあります。
光ファイバーのテーマとは逸れますが、知識として覚えておくと、ネット回線を選ぶときに役に立つでしょう。
賃貸住宅にある「光ファイバー対応」の意味を知ろう!
賃貸をはじめとした集合住宅には、「光ファイバー対応」の物件があります。
「光ファイバー対応」の集合住宅は、先ほど説明した仕組みとは異なる方法でインターネットを使うことになります。
「光ファイバー対応」とは、すでに光回線が導入されているという意味
賃貸の集合住宅には、入り口に「このマンションは○○の光ファイバーを導入済みです」と表記されたステッカーが貼られている物件が多いです。
このようなステッカーが貼られている場合は、「光ファイバー対応」の集合住宅であることを意味します。
戸建てで光ファイバーを利用する場合、先ほど説明したように、電柱から自宅に光ファイバーを引き込みます。
しかし、「光ファイバー対応」の集合住宅は、すでに一本の光ファイバーが引き込まれています。
さらに、引き込んだ光ファイバーの通信を分配するケーブルが、全戸に分配されているわけです。
「光ファイバー対応」の賃貸住宅でも工事は必要になる
ただ、「光ファイバー対応」の集合住宅だからと言って、導入工事がいらないわけではありません。
「光ファイバー対応」の集合住宅だったとしても、壁の中にある通信ケーブルを部屋に引き込む工事が必要なのです。
また、工事費用も、戸建てと同じで18,000円から40,000円ほど発生します。
ただ、戸建てと比べると、工事にかかる時間が大幅に短くなるメリットはあります。
集合住宅は「光ファイバー対応」でも、夜になると通信速度が落ちることがある
集合住宅で光ファイバーを使う場合、戸建てとは違うデメリットがあります。
それは、「通信速度が低下しやすい」ことです。
「光ファイバー対応」の集合住宅は、一本の光ファイバーを複数の部屋で共有してインターネットを利用します。
そのため、同じ集合住宅の中でネットを使う人が多くなると、回線が混雑して通信速度が遅くなることがあります。
ただ、集合住宅は、このことを考慮して光ファイバーの利用料金を戸建てよりも安く設定しています。
※OCN光の月額料金。
「光ファイバー対応」と「光ファイバー完備」は違う意味
集合住宅の中には「光ファイバー完備」の物件もあり、「光ファイバー対応」と何が違うのか疑問に感じることがあります。
「光ファイバー完備」の集合住宅は、光ファイバーの導入だけでなく、通信を分配しているケーブルも全戸に引き込まれている物件のことを指します。
さらに、ケーブルに引き込みがされているだけでなく、物件そのものが光回線のインターネットサービスを契約しています。
そのため、「光ファイバー完備」の集合住宅は、壁にあるLANケーブルの差し込み口にパソコンや無線LANルーターを接続するだけで、ネットを使うことができます。
また、光ファイバーのネット回線を利用するには、サービスを提供する事業者との契約が必要ですが、「光ファイバー完備」であれば事業者を契約せずにネットを使うことができます。
ただ、「光ファイバー完備」の集合住宅でも、一部では自分でプロバイダを契約が必要な物件もあります。
光ファイバーに対応も完備もしていない場合は、戸建てと同じ形式で導入する
現在の集合住宅は、ほとんどが「光ファイバー対応」か「光ファイバー完備」の物件です。
しかし、中には、光ファイバーの対応や完備ではない物件もあります。
光ファイバーが導入されていない場合、戸建てと同じ形式で、電柱から自分の部屋に光ファイバーを引き込まなければいけません。
ただ、光ファイバーの導入工事は、壁に穴を空けてケーブルを通す可能性があります。
そのため、光回線のサービスを契約する前に、物件の管理会社か大家さんに工事を行う許可をもらう必要があります。
ただ、この場合、一本の光ファイバーを一つの家が利用するので、夜に通信速度が遅くなる可能性が低くなるメリットがあります。
光ファイバーの実用性はどれだけあるのか?性能から知ろう!
光ファイバーは、もっとも通信速度が優れているインターネット回線です。
しかし、「もっとも通信速度が優れている」と聞いても、他のネット回線も対応速度が光ファイバーに近ければ意味がないと思いますよね。
そんな疑問を解消するために、他のネット回線を比較しながら、光ファイバーの実用性がどれだけあるのか見てみましょう。
光ファイバーの速度を他のインターネット回線と比較してみよう!
光ファイバーの利用料金を、他のインターネット回線と比較すると、他の回線のほうが料金が安いことがわかります。
インターネット回線 月額料金比較
回線種別 | 最大速度 | 備考 |
光ファイバー | 戸建て :5,000~6,000円集合住宅 :3,500円~4,500円 | |
ADSL | 2,000~4,500円程度 | 契約するプラン によって料金が異なる。 |
モバイル Wi-Fiルーター | 4,000円~4,380円 | 無制限プランの場合。 |
料金だけで考えると、他のネット回線を使ったほうがいい気がすると思いますよね。
しかし、通信速度で比較すると、光ファイバーは利用料金が高い分、他の回線よりも通信速度が優れていることがわかります。
インターネット回線 通信速度比較
回線種別 | 最大速度 | 備考 |
光ファイバー | 下り上りともに 最大1Gbps | 一部の集合住宅では 最大100Mbps。 |
ADSL | 下り上りともに 最大8~50Mbps | 契約するプラン によって異なる。 |
モバイル Wi-Fiルーター | 下り:最大110~708Mbps 上り:最大30Mbps | 利用する地域や機種 によって異なる。 |
さらに、光ファイバーは、通信速度が優れているうえにネットが使い放題というメリットもあります。
光ファイバーの次に通信速度が優れているモバイルWi-Fiルーターも、ネットが使い放題とうたっています。
※モバイルWi-Fiルーターで有名なUQ WiMAXのホームページより。
ただ、3日間でデータ量を10GB消費すると、翌日の夕方から深夜まで速度が制限されるという欠点があります。
光ファイバーを使う場合、このような速度が制限される条件がありません。
これらを見ると、光ファイバーはインターネット回線の中で、もっとも質が高いことがわかります。
また、契約する業者や状況によっては、セット割引を受けることで他の回線よりも安い料金で光ファイバーを使うこともできます。
光ファイバーの安定性はネット回線の中でピカイチ
現在、光ファイバーはモバイルWi-Fiルーターと比較されることが多くなりました。
モバイルWi-Fiルーターは、外出先でも利用できるネット回線なうえに、無制限でネットが使えるので光ファイバーのライバルになりつつあります。
さらに、通信速度も向上されつつあるので、光回線の対抗馬として期待も集まっています。
ただ、光ファイバーとモバイルWi-Fiルーターは、「通信速度の安定性」に大きな違いがあります。
光ファイバーは天候や他の電波の影響を受けないため、常に安定した通信速度でネットが利用できます。
モバイルWi-Fiルーターは、基地局から発信される電波でネットに接続するため、天候が悪いときは通信速度が安定しません。
また、他の電波と干渉すると、通信速度が遅くなることもあります。
そのため、光ファイバーは通信速度だけでなく安定性から見ても、他の回線よりも実用性が高いと言えるでしょう。
光ファイバーの利用を検討するときの注意点
ここまで読んで、光ファイバーがどれだけ快適にネットができる回線なのかがわかったと思います。
しかし、快適にネットができる回線と言って、全ての人が光ファイバーを使えばいいとは限りません。
光ファイバーにも、いくつかの注意点があります。
この注意点を踏まえたうえで、自分は光ファイバーを使うべきなのかを考える必要があります。
ネットが使える場所が自宅に限られる
光ファイバーは、あらゆるインターネット回線の中でもっとも優れた通信速度に対応しています。
ただ、光ファイバーを引き込んだ場所でしかネットが使えないので、モバイルWi-Fiルーターのように回線を持ち運ぶことができません。
家だけでなく外でもWi-Fiを使いたい人にとっては、光ファイバーは不便に感じる可能性があります。
利用するデータ量によっては、モバイルWi-Fiルーターでも十分
光ファイバーは、通信速度が優れているだけでなく、速度が制限される条件もありません。
ただ、利用するデータ量や用途によっては、他のネット回線を使ったほうが良い場合があります。
たとえば、
- 家族全員で一つのネット回線を使いたい人
- オンラインゲームで遊びたい人
- 動画など大きな容量のデータを送信したい人
しかし、
- 1人だけで1つのネット回線を使う人
- オンラインゲームをしない人
- ネットを使う目的がウェブサイトや動画サイトの閲覧ぐらいの人
光ファイバーは質が高いネット回線であることは間違いないですが、自分の用途で使うべきなのか考えてから契約することをおすすめします。
光ファイバーは契約する事業者やプロバイダによって速度が違う
先ほどから再三説明していますが、光ファイバーが対応している通信速度は最大で1Gbpsで、インターネット回線の中でもっとも優れています。
しかし、光ファイバーを利用するネット回線は、契約する事業者やプロバイダによって実際の通信速度が違います。
光ファイバーは、常に必ず1Gbpsの速度が出るわけではありませんが、快適にネットができる速度が出れば問題ありません。
しかし、中には、ネットができなくなるほど速度が遅くなる事業者があります。
そのため、光ファイバーが使える事業者やプロバイダであれば、どこでも快適にネットができるわけではありません。
まとめ
光ファイバーは、もっとも通信速度が優れている光回線サービスで利用するケーブルです。
光ファイバーを利用すれば、どの回線よりも優れた速度がインターネットが行えます。
光ファイバーでネットを利用するには、回線を導入する工事が必要ですが、費用を心配する必要はなくなりつつあります。
しかし、利用できる場所が自宅だけで利用料金も高いため、全ての人が光ファイバーを使えばいいわけではありません。
幅広い用途でネットを使いたい人なら光ファイバーは打って付けですが、利用用途が限られる場合は他の回線も選択する余地があります。