光回線のおすすめ4選

一つの回線でプロバイダは複数(2つ)契約できる?メリットはあるのか解説!

インターネットは、基本的に回線とプロバイダを契約してはじめて利用できるサービス。以前のプロバイダ契約は、回線とは別途で契約することが基本でした。

現在は回線がプロバイダを指定していることがほとんどになりました。ただ何かしらの理由で、他のプロバイダを利用したいと思うときがありますよね。

実はインターネット回線は該当する業者を利用していれば、複数のプロバイダを使うことができるのです。利用する用途によっては、複数のプロバイダを契約すると大きなメリットをもたらしてくれます。ただ料金面はデメリットです。

そこで、ここでは一つの回線で複数のプロバイダを契約する方法を解説します。メリットとデメリットを詳しく解説するので、プロバイダを追加で契約するか迷っている人は参考にしてくださいね。

プロバイダは複数を同時に契約できるのか?

パソコン Q&A

現在のインターネットサービスは、回線とプロバイダがセット契約になっているので、指定されてプロバイダ以外は契約できないように思えます。

しかし仕組みをよく見ると指定されたプロバイダと並行して、追加で他のプロバイダを利用することができます。

プロバイダは複数契約できるが、複数契約できるインターネット回線は限られている

まずプロバイダを複数契約すること自体は可能となっていて、契約する数に上限もありません。

しかし全てのインターネット回線で複数のプロバイダが利用できるわけではありません。なので自分が利用しているネット回線が、複数のプロバイダを利用できるのか知る必要があります。

複数のプロバイダが利用できるネット回線サービスを表にまとめたので、利用している回線で複数のプロバイダが利用できるのか見てみましょう。

回線種別プロバイダ複数利用可否
フレッツ光
光コラボ
電力系光回線不可
ケーブルテレビ不可

フレッツ光と光コラボは、最大で2つまでのプロバイダを同時に接続することができます。電力系光回線やケーブルテレビのネット回線は、あらかじめプロバイダが指定されているので、他のプロバイダを併用することができません。

※光コラボをご存知でない方は、以下の記事で解説しているので、こちらもあわせてご参照ください。

光コラボとは何か?メリット5つとデメリット6つをわかりやすく解説!

複数のプロバイダを利用する仕組み

複数のプロバイダが利用できるインターネット回線には、マルチセッション機能というものがあります。マルチセッション機能とは、複数のプロバイダが利用できる機能です。

マルチセッション機能は、もともと法人向けに提供されているものなので、個人で利用する場合は同時に接続できるプロバイダが2つまでになっています。

ネット回線によっては、追加でオプション料金を支払うことで最大5つのプロバイダを同時に使うことができます。

フレッツ料金

ただ全てのネット回線で利用できるプロバイダの数が増やせるわけではありません。原則は2つまでと思っておきましょう。

なお同時に接続をせずに好きなタイミングでプロバイダを手動で切り替えるのであれば、2つ以上のプロバイダを契約しても問題ありません。

複数のプロバイダを同時に接続するには対応のルーターが必要になる

インターネット回線を利用するときは、回線の業者が提供するONUが設置されていることがほとんどです。

ONU

ONUはネットに接続するための機器の一つですが、これだけでは2つのプロバイダを同時に接続することができません。(ONUの機能の詳細は以下の記事をご参照ください。)

光回線のONUとは?Wi-Fiルーターやモデムとの違いは?自分で購入できる?

マルチセッション機能で2つのプロバイダを同時に使うには、ONUから回線を分岐させるハブか、マルチセッションに対応しているルーターが必要になります。

ただ今Wi-Fiを使うために利用している無線LANルーターが、マルチセッションに対応している場合があります。

製品によって対応しているかは違うので、自分が使っている無線LANルーターが対応しているのか、メーカーのホームページで確認してみましょう。

バッファロー※Buffaloをはじめとした無線LANルーターのメーカーは、ホームページでマルチセッションに対応している機種を調べることができます。

複数のプロバイダを契約するメリット3つとデメリット3つ

プロバイダを2つ以上契約することは、あまり意味がないように思われがちです。しかし、利用用途や状況によっては意外なメリットをもたらしてくれます。

ただ料金面などにデメリットもあるので、自分がいる状況でメリットがあるのか考える必要があります。そのためにも、複数のプロバイダを契約するメリットとデメリットを知りましょう。

プロバイダを複数契約するメリット3つ

複数のプロバイダを契約することには、

  • 自分の用途に見合った使い分けができる
  • 複数のドメインのメールアドレスが持てる
  • 通信に制限や障害が起きたときの予備として活用できる

この3つのメリットがあります。

自分の用途に見合った使い分けができる

複数のプロバイダを利用していると、用途によって接続するプロバイダを使い分けることができます。たとえば、この図のように家族で別のプロバイダを利用することができます。

プロバイダ利用

個人事業主の場合だと、プライベート用と仕事用でプロバイダを使うわける人もいます。またYahoo!ニュースやYouTubeなどを見るときはA社を、オンラインゲームで遊ぶときはB社と使い分ける人も少なくありません。

複数のドメインのメールアドレスが持てる

インターネットで利用するメールアドレスは、契約するプロバイダから発行されることが基本です。なので、複数のプロバイダを利用すれば、2種類のメールアドレスを持つことができます。

たとえば、OCNとBIGLOBEを利用した場合、

  • ○○○@△△△ocn.ne.jp
  • ○○○@△△△.biglobe.ne.jp

この二つのメールアドレスを使うことができるわけです。プライベートと仕事でメールアドレスを使い分けたい人には、魅力的なメリットと言えます。

ただ現在はGmailなどのフリーメールが普及しているので、複数のメールアドレスを持つだけが目的なら、プロバイダを2つ以上契約する意味がそこまでありません。

通信に制限や障害が起きたときの予備として活用できる

インターネットは、どのプロバイダを契約しても同じ回線を使うので、通信速度の最大値は同じになっています。しかし実際に出る通信速度はプロバイダによって大きく違います。

特に夜などの利用者が多い時間帯は、混雑を緩和するために帯域制限をかけて速度を遅くするプロバイダが多く見受けられます。

また、プロバイダで通信障害が起きて、ネットが使えなくなることも珍しくありません。そんなときに、もう一つ予備となるプロバイダを契約しておけば、メインのプロバイダでネットが使えない間もネットを利用することができます。

プロバイダの帯域制限については、「プロバイダに帯域制限・速度制限はある?制限なしのプロバイダは?」の記事でも詳しく触れているのであわせてご覧ください。

プロバイダに帯域制限・速度制限はある?制限なしのプロバイダは?

プロバイダを複数契約するデメリット3つ

複数のプロバイダを契約することには、メリットだけでなく、料金や操作にまつわるデメリットもあります。

プロバイダの料金が契約した個数分で発生する

複数のプロバイダを利用する最大のデメリットは、契約した数だけプロバイダ料金が発生することです。

たとえば、OCNとBIGLOBEを同時に契約したとします。OCNの利用料金が650円から1,100円、BIGLOBEの利用料金が650円から1,000円です。

なので、この2つのプロバイダを利用すると、1,300円から2,100円と従来よりも倍の利用料金が発生してしまいます。

設定が難しく初心者にはおすすめできない

プロバイダを追加して接続するには、申し込みをして接続の設定を行わなければいけません。基本的な設定は最初に契約したプロバイダと同じなので、プロバイダのIDとパスワードがあれば問題ありません。

しかし、無線LANルーターで設定をするときは、ルーターの接続モード変更など、従来とは違う設定を行わなければいけない可能性があります。

ATERM
この設定はスマホでできる場合もあれば、パソコンでなければできないこともあり、無線LANルーターの種類によってさまざまです。なので接続設定が苦手な人には、複数のプロバイダを利用することはおすすめできません。

プロバイダの接続切り替えが面倒に感じる

インターネット回線は2つのプロバイダを同時に接続できますが、デバイスで利用するプロバイダは手動での切り替えが必要です。

ATERM-2

接続するプロバイダの切り替える方法は無線LANルーターによってさまざまで、スマホからできるものがあれば、パソコンでしかできないものもあります。

プロバイダの切り替え方法は以下の記事で解説しているので、こちらも参考にしてみてください。

プロバイダの変更(切り替え)の方法と手順!Wi-Fiルーターの設定まで解説!

プロバイダを複数契約するやり方

一番

プロバイダを複数契約するときは、申し込み手続きよりも接続設定が大きなハードルになります。

接続設定は利用している無線LANルーターによって異なりますが、基本的な流れは同じです。なので、ここで基本的な流れを覚えましょう。

2つめ以降のプロバイダも申し込む方法は同じ

追加で契約するプロバイダを申し込む方法は、最初に契約したプロバイダを申し込んだときとほとんど同じ流れになります。

まずは契約するプロバイダを選びましょう。どのプロバイダを選ぶべきかは以下の記事で解説しているので、これから契約する方はこちらも参考にしてみてください。

プロバイダの選び方のポイント5つ!初心者にもわかりやすく解説!

契約したいプロバイダのホームページか電話窓口に申し込みをすると、1週間程度でIDとパスワードが発行されます。

プロバイダが発行される形式はプロバイダや契約内容によって違いますが、

  • オンラインページで申し込みが完了したときに表示される
  • プロバイダからIDとパスワードを記載した書類が送付される

このどちらかが一般的です。

IDとパスワードが発行されたら接続設定をしよう

IDとパスワードが発行されれば、次は接続設定を行いましょう。ここでは、Buffaloの無線LANルーターを利用している場合をもとに、設定方法を紹介します。

まず、パソコンにインストールされている無線LANルーターの設定ツールを起動します。設定ツールが起動すれば、「Internet/LAN」をクリックしてください。

インターネットLAN

そうすると、「Internet/LAN」設定のメニュー一覧が表示されます。複数のプロバイダを同時に接続するには、マルチセッション機能を利用します。

「PPPoE」をクリックすると、マルチセッションで利用できるプロバイダの登録画面に移行します。

PPPoEJ設定

「PPPoE」をクリックすると、現在登録されている接続プロバイダの一覧が表示されます。追加で契約したプロバイダを登録するために、「接続先の編集」をクリックしましょう。

接続先の編集

「接続先の編集」をクリックすると、次はプロバイダから発行されたIDとパスワードの入力です。「接続先ユーザー名」にIDを、「接続先パスワード」にパスワードを入力しましょう。

なお、「接続先名称」は、自分の好きな名前にすることができます。自分がわかりやすい名前を付けてくださいね。

設定2

IDとパスワードを入力して「新規追加」をクリックすると、接続先一覧に新しい接続先となるプロバイダが表示されます。

設定3

これで、追加で契約したプロバイダの接続設定は完了です。無線LANルーターの種類によっては、スマホやパソコンのウェブブラウザからでも設定することができます。どの方法で設定をする場合でも、基本的な流れは同じです。

まとめ

対応しているインターネット回線であれば、2つ以上のプロバイダを同時に接続して使えます。契約しているプロバイダが2つ以上あれば、自分の用途にあわせて使い分けられるのがメリットです。

さらに片方のプロバイダが通信制限や障害などで速度が遅くなったときに、もう片方のプロバイダを予備として利用できるメリットもあります。

ただ何かしらの用途がなければ、プロバイダを2つ以上契約しても利用料金が高くなるだけです。なので用途がない限りは、複数のプロバイダを契約する意味はないと言えるでしょう。

プロバイダを追加で契約する前に、本当に複数のプロバイダが必要なのか考えてる必要があるでしょう。

今の時代プロバイダを複数契約したりするよりは、モバイルルーターを契約した方がいろいろな用途で使えますよ。機能の詳細は以下の記事で解説しているので、興味のある方はこちらもあわせてご参照ください。

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