PR
現在のスマートフォンには、モバイルWi-Fiルーターとして利用できるテザリング機能が搭載されています。スマホを持っていれば、場所を選ばずにタブレットやパソコンでネットができるので、便利ですよね。
しかしテザリングを使っていると、いつもより通信速度が遅いと感じることはないでしょうか? テザリングはいくつか弱点があり、知識がないまま使うと気がつけば速度が遅くなっていることがあります。
しかし前もって弱点を把握しておけば、快適な通信速度のままでテザリングが利用できます。
ここではテザリングの速度が遅くな原因を紹介し、遅くなったときの対処法を解説します。通信速度が遅くならないための方法も紹介するので、テザリングを使っている人や、これから使いたいと考えている人は参考に読んでみてくださいね。
テザリングが遅い原因ランキング
テザリングの通信速度が遅くなる原因は、回線によるものから端末絡みまでとさまざまです。具体的な原因を知り、速度が遅くなったときの対処法をマスターしましょう。
第1位 携帯電話キャリアの速度制限
テザリングの速度が遅くなる原因でもっとも多いのは、キャリアによる速度制限。タブレットやパソコンでテザリングを利用すると、スマホよりもはるかに多いデータ量を消費します。
スマホより大きい画面でネットを見るには、その画面サイズに見合ったデータ量を読み込むからです。またテザリング接続をする機種によっては、動画視聴も予想以上に多くのデータ量を消費します。
※パソコンで4K画質の動画を見ると、さらに多くのデータ量を消費します。
スペックが高いデバイスであればあるほど、テザリングで消費するデータ容量は多くなると思っておきましょう。キャリアがかけてくる速度制限は2種類あります。
- 月に利用できるデータ量を使い切った場合の速度制限
- 3日間に一定のデータ量を使った場合の速度制限
対処法は制限の種類によって異なる。基本はデータ量の追加購入
月に利用できるデータ量を使い切った場合は、キャリアのマイページでデータ量を追加で購入すればすぐに通常の速度に戻ります。
大手キャリアは3社ともスマホからマイページにアクセスできるので、素早く速度制限ができるでしょう。
3日間で一定のデータ量を消費すると、速度制限が解除されるのを待つしかない
契約するキャリアやプランによっては、3日間で一定のデータ量を使うと一時的な速度制限がかかることがあります。契約しているキャリアやプランに、3日間のデータ量による制限がないか確認してみましょう。
キャリア | 対象プラン | 制限対象 | 制限される時間 |
docomo | 無 | 無 | 無 |
SoftBank | LTEフラット | 3日間で 3GBを消費 | 3GBを消費した翌日の 6時から24時間 |
au | 全プラン | 3日間で 6GBを消費 | 6GBを消費した翌日の 6時から24時間 |
その他、 格安SIM | 事業者により異なる | 3日間で一定の量を消費。 データ量は事業者 やプランで異なる。 | 事業者により異なる |
この制限は一度かかってしまうと、解除される時間までは通信速度が遅いままになります。データ量を追加で購入するなどの方法もありません。
速度制限については以下の記事でも掘り下げて解説しています。さらに深いところまで知りたい方は、こちらもご参照ください。
LTEの速度制限を全て解明!解除の仕方や対策まで徹底解説!第2位 周りにWi-FiやBluetoothの電波が多い
テザリングに接続するときは、Wi-Fi接続と同じ方法を用いる人が多いのではないでしょうか?
しかしこの方法は複数のWi-Fiが飛んでいる場所だと、電波が干渉して速度が遅くなる弱点があります。
これを聞くと、いくつものWi-Fiが飛んでいる場所ではテザリングが使いづらくなるように思えますね。しかしこの問題はある方法を使えば簡単に解消できます。
テザリングの接続方法を切り替えてみよう
実はテザリングはBluetoothを使ってデバイスからスマホに接続することができます。テザリング接続をしたいデバイスのBluetooth接続画面で、回線を持つスマホの名前をクリックしてみましょう。
この接続方法を「Bluetoothテザリング」と呼びます。BluetoothテザリングはWi-Fiとは別の電波を通して接続するので、Wi-Fiの電波が多い場所でも速度が遅くなりません。
なおBluetoothテザリングをするには、スマホのBluetooth設定をONにする必要があるので注意してください。
ちなみにBluetoothの電波が多い場所では、従来通りの方法でテザリングに接続すれば問題が解消できます。
第3位 スマホが熱を持ちすぎて、正常なネット通信ができなくなる
テザリングは、スマホより大きいデバイスをネットに接続する目的で使うことがほとんどでしょう。
しかしタブレットやパソコンのネット通信は、スマホより多くのデータ量を消費するので、通信の母体となるスマホに大きな負担がかかります。
負担をかけられたスマホは本体が熱くなり、熱暴走を起こしてしまうと通信速度が遅くなってしまいます。(※補足 熱暴走を起こすと通信速度だけでなく、アプリの起動もできなくなります)
スマホの熱暴走が原因なら、再起動をしてみよう
通信速度の低下が熱暴走などのスマホによる原因であれば、とにかく端末を再起動させてみましょう。
万が一いつもの方法で再起動できない場合は、機種によって強制的に再起動できる方法があります。(iPhoneの場合、電源ボタンとホームボタンを同時に長押しをする)
再起動をすればスマホの調子はリセットされ、またいつも通りの性能を発揮してくれるでしょう。
再起動をしても問題が解消できなければ、スマホの熱が引くのを待つ
再起動をしても症状が解消されないときは無理にテザリングを使わずに、熱が引くまでスマホを休ませてあげましょう。
スマホも人間と同じで、熱を持ってしまうと調子が悪くなってしまいます。具合が悪そうに感じたときは、一度休ませてあげることも一つの方法です。
第4位 契約している事業者の通信回線が遅い
今やスマホはdocomoなどの大手キャリアだけでなく、格安SIMで使うことも定番になってきました。格安SIMは大手キャリアの回線を安い料金だ使えるだけでなく、ほぼ全てのサービス会社でテザリングを無料で利用できます。
ただ最近格安SIMに乗り換えた人でテザリングの速度が遅いと感じた人は少なからずいるでしょう。格安SIMは契約する事業者によって通信速度のクオリティに差があります。
特に朝夕の通勤ラッシュや夜のゴールデンタイムなど、回線が混雑する時間帯はクオリティの差が目立ち、事業者によってはほとんど使い物にならないこともあるのです。
契約している格安SIMの事業者が原因になると、事業者側が通信回線のクオリティを改善するまで手の施しようがありません。
強いて挙げられる対処法としては、通信速度のクオリティが高い格安SIMに移るか、大手キャリアに戻るぐらいでしょう。
第5位 電波が届きにくい場所にいる
あまり多くない事例ですが、キャリアの電波が届きにくい場所にいることでテザリングの速度が遅くなることがあります。大手キャリアは3社とも幅広いエリアに電波を供給しているので、電波が不安定な場所にいることは少なくなりました。
しかし、念のため電波が不安定な場所にいるときの対処法を覚えておきましょう。大手キャリアの電波は、複数のビルなどの障害物が集中的にある場所で不安定になることがあります。
なので電波が不安定なときはできるだけ窓が近い場所に移動してみましょう。窓際は障害物が多いところでも、電波が届きやすいほうです。しかし窓際に行けば必ず速度が改善されるわけではないことも覚えておきましょう。
第6位 スマホに差し込んでいるSIMカードの読み込み不良
あまり見ないパターンですが、スマホに挿入しているSIMカードが正しく読み込めていないか、SIMカードに不具合があり速度が落ちることがあります。
かなりレアなパターンなので、1~5位が原因でない場合に疑ったほうがいいでしょう。そもそもSIMカードの読み込みなどが原因であれば、スマホでネットを使っているときに速度が低下することがほとんどです。
SIMカードが原因の場合、SIMカードの挿し直しをすれば問題は解消されます。
SIMカードの裏面に汚れがついて読み込み不良が起きていることがあるので、挿し直す前に柔らかい布で拭いておきましょう。
テザリングが遅くなることを防ぐ方法
テザリングの弱点で特に大きいものは、キャリアによる速度制限とスマホにかかる負担です。この弱点が分かっていれば、速度が遅くなることを予防できます。前もって対処法を覚えておきましょう。
キャリアの大容量プランを使ってみよう
スマホよりも大きいディスプレイのデバイスでネットに接続するテザリングは、消費するデータ容量が多くなり速度制限がかかりやすいことが欠点。
しかしこの問題は契約するプランを変更することで、簡単に解消できます。現在、携帯電話キャリアはネットがふんだんに使える大容量データプランを、低めの料金で提供してます。
現在5GBプランを使っている場合、毎月のスマホ代に1,000円を足すだけで利用できる容量が20GBに増えます。
20GBもあれば、一日中動画を見る日々を送り続けない限りは使い切ることがありません。20GBで足りない人のために、30GBプランも用意されています。
ちなみにソフトバンクではウルトラギガモンスタープラスというプランがあり、このプランでは月に50GB使えてさらに一部動画サイトとSNSが見放題となっています。詳細は以下の記事で解説しているので、興味のある方はこちらもご参照ください。
ウルトラギガモンスタープラスとは?デメリット5つ!テザリングもできる?!ネットが使い放題のモバイルWi-Fiルータを使う
どうしてもデータ量の上限が気になる場合は、モバイルWi-Fiルーターの利用へ切り替える方法があります。
WiMAXとY!mobileは、モバイルWi-Fiルーターのネット利用が使い放題になるプランを提供しています。3日間で10GBを消費すると、翌日の18時から26時まで速度が制限されるデメリットはあります。
しかし10GBは3日連続で動画を約15時間見ない限りは使い切れない量。3日間で使えるデータ量の制限はあまり気にする必要がありません。
またスマホが熱を帯びて通信速度が遅くなるリスクも回避できます。ただ持ち歩く端末が増えてしまう点がデメリットです。
モバイルルーターの詳細は以下の記事で解説しているので、興味のある方は以下の記事もあわせてご参照ください。
家にインターネット環境がない人におすすめしたい接続方法はこれ!常に快適な速度を保つなら、USBケーブルを使ってみよう
テザリングを使う方法は、Wi-Fi画面からの接続やBluetoothテザリングだけではありません。スマホとデバイスをUSBケーブルでつなげば、スマホの回線でネットが利用できるのです。
無線でテザリングを使うと、複数の電波が干渉して速度が落ちる恐れがあります。USBケーブルを利用すれば、他の電波に邪魔をされることなくネットに接続できるので、本来の通信速度でネットが使える可能性が高くなります。
しかしUSBポートがあるデバイスでしか利用できないことが欠点です。
テザリングを使う前に、新しいSIMカードを発行しておく
念には念を入れる対策ですが、テザリングを使う前に新品のSIMカードを挿しておくのも一つの方法。
前もってSIMカードを新しいものにしておけば、テザリングの速度が遅いときにSIMカードが原因である可能性が低くなるので、原因を追求しやすくなります。
しかしSIMカードの発行は3,000円の手数料がかかるため、強くおすすめできる方法ではありません。
まとめ
テザリングは通常よりも多くのデータ量を使うので、キャリアからの制限で速度が遅くなることが多く見受けられます。
現在、大手キャリアは20GBなどのプランを安くで提供しているので、テザリングの利用が多い人は一度試してみると良いでしょう。
モバイルルーターも安くなっていて、容量の多いキャリアのプランよりも安いくらいなので、モバイルルーターもおすすめです。これだけで制限も気にせず、しかもかなりの高速の通信ができて快適ですよ。
モバイルルーターの詳細は以下の記事で解説しているので、興味のある方は以下の記事もあわせてご参照ください。
家にインターネット環境がない人におすすめしたい接続方法はこれ!データ量を使い切っていない場合は、複数のWi-Fiが干渉しているか、スマホが熱を帯びて正しく動作していない可能性が高いです。
接続方法の切り替えと、端末の再起動をしてみましょう。SIMカードが原因による速度低下は稀なパターンなので、一番最後に検証する項目と思っておきましょう。