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マンションやアパートの物件によっては、VDSLという配線方式で光回線を利用する場合があります。
VDSLは従来の光回線とは最大速度が違い、測定をすると速度が遅い数値が出る場合があります。
速度が遅い原因はVDSLの仕組みにありますが、使い心地を向上させる方法があるので、利用する前に覚えておきましょう。
ここではVDSLの通信速度が遅くなる4つの原因を紹介していきます。
VDSLの通信速度を向上させる方法も解説するので、ぜひご覧ください。
VDSL方式とは
VDSL方式とはマンションやアパートで用いられる光回線の配線方式の1つ。
アナログの電話線を使って全戸へインターネットを共有させる方法です。
VDSLの仕組み
VDSLとはマンションやアパートでの配線方式の1つです。
マンションやアパートでは、共有スペースに引き込まれている1本の光回線を分配して全戸で共有するのが一般的です。
VDSL形式を用いているマンションでは、アナログの電話線を用いて光回線を分配されています。
ADSLも基本的な仕組みは同じですが、もととなる回線がアナログの電話線なので、VDSLと比べると通信速度が劣ります。
光配線方式とLAN配線方式もある
集合住宅での配線方式には、光配線方式とLAN配線方式もあります。
名前の通り光回線方式では光回線で、LAN配線方式ではLANケーブルを使って全戸にインターネットを共有します。
VDSL方式の平均速度と限界速度
VDSL方式では光回線をもとにインターネットを利用しますが、従来の光回線と比べると通信速度が劣ります。
VDSL方式の限界速度は最大100Mbps
光回線の本来の限界速度は最大1Gbpsですが、配線方式がVDSLになると最大100Mbpsに下がります。
光回線を使うのに限界速度が100Mbpsになるなんて腑に落ちませんが、理由は後ほど説明します。
VDSL方式の平均速度は20~50Mbps
VDSL方式の実効速度は利用者ごとに違いますが、口コミを見る限りでは夜でも20Mbps以上の速度がでるといえます。
引っ越し先、VDSLで悩んでいたけど、Ipv6に変更して、今速度測ったら50Mbps近くでた。
夜はでも20Mくらい。思ったよりいい感じ!
— のぼりん (@n_nobori) 2019年3月30日
50Mbps以上出る事例も珍しくありません。
今どきVDSLとかやばいのではとか思ってたけど、ピークタイムでも十分過ぎる速度出てて安心した。なんなら今まで使ってた回線より良さそう pic.twitter.com/Zhf5uSJQsd
— あそびん (@asobin333) 2019年4月6日
数値を見ると遅く感じますが、20Mbpsも出ていれば問題なく動画の視聴やウェブサイトの閲覧ができます。
1Mbps以下を下回る口コミはあるが対処法あり
VDSLの通信速度が遅いと感じている人も少なくありません。
VDSL方式の速度を測定すると1Mbpsを下回った口コミもよく見かけます。
VDSL+東京+夜の恐ろしさを教えてやる pic.twitter.com/6jhjIGoNa9
— hiro.s (@h_lun4t1c) 2018年11月8日
上記の口コミを見るとVDSLは良い配線方式ではない印象を受けますが、IPv6を使うと通信速度を安定させられます。
IPv6を利用すると通信速度が改善する理由も後で詳しく説明します。
VDSLの速度が遅い原因
VDSLの速度が遅くなる原因は、根本的な仕組みにあります。
VDSL方式ではアナログの電話線を介すから速度が落ちる
VDSL方式の通信速度が遅くなる原因は、アナログの電話線を利用するところにあります。
VDSLでは光回線を利用しますが、全戸にインターネット通信を分配するときにアナログの電話線を介すので最大速度が100Mbpsに落ちてしまいます。
最大速度が100Mbpsに落ちると、どうしても従来の光回線よりも通信速度が落ちてしまいます。
利用者が多い時間に混雑が起きる
VDSLでの通信速度が遅くなる原因は、利用者の増加にもあります。
VDSLでは集合住宅の全戸で1本の光回線を共有するので、同時に使う人が増えると通信が混雑して速度が低下してしまいます。
配線が光回線やLAN方式であっても同時に使う人が増えると速度が遅くなるリスクは伴います。
ですが、VDSLはただでさえ最大速度が100Mbpsなのでスピードが遅くなる可能性は高めです。
VDSLの電話線やモジュラーケーブルはノイズの影響を受けやすい
VDSL方式の配線で利用される電話線やモジュラーケーブルは電気線からのノイズを拾いやすい弱点があります。
よって、利用者が多くない時間帯でも瞬発的に通信状態が不安定になる場合があります。
瞬発的に通信状態が不安定になるVDSLでオンラインゲームを遊ぶと、急に遅延が起きて混乱するリスクが高くなります。
ルーターやデバイスに不具合が起きている
VDSL方式のネット回線を使って問題がなかったのに急に通信速度が遅くなった場合、ルーターやデバイスに不具合が起きていないかをチェックしてみましょう。
ルーターやデバイスに不具合が起きて通信速度が遅くなるトラブルは意外と起きます。
VDSLの速度の改善方法
VDSLの仕組みには通信速度が遅くなる要素がありますが、接続方式を変えれば使い心地を向上できます。
IPv6を活用する
手っ取り早くVDSLの通信速度を安定させる方法は、IPv6を使うことです。
IPv6を利用すれば、デメリットが多いVDSL方式でも通信速度が安定させられます。
IPv6とは新しいインターネットの接続方式で、混雑しない回線経路を利用するので、VDSL方式でも時間帯に関係なく通信速度が安定します。
IPv6利用時の実効速度は人それぞれですが、最低でも20Mbpsは出てくれます。
引っ越し先、VDSLで悩んでいたけど、Ipv6に変更して、今速度測ったら50Mbps近くでた。
夜はでも20Mくらい。思ったよりいい感じ!
— のぼりん (@n_nobori) 2019年3月30日
地域によっては70Mbpsを超える場合もあります。
引越し先のマンションがVDSLで積みを覚悟したけど、ipv6プラスなんちゃらにしたらこの時間でも速度でた。
サンキュー孫正義
#PS4share pic.twitter.com/OrIPpi80Bw— タク (Crouch25Official) (@makyoubritannia) 2019年4月2日
VDSL方式で光回線を利用する場合は、IPv6接続ができる環境にしておくのがおすすめです。
IPv6の設定方法
IPv6が利用できるかは契約している回線の事業者やプロバイダごとに違うので、最初に契約先に連絡して利用できるのか確認してみましょう。
IPv6が利用できない場合は、契約する回線の事業者やプロバイダの変更が必要です。
IPv6を利用するときに申し込みが必要なのかも回線事業者やプロバイダごとに異なるので、サポート窓口に連絡して確認してください。
IPv6を利用する場合はVDSLモデムに対応ルーターをつなぐ必要があります。
IPv6対応ルーターはいろいろありますが、よほど広いマンションに住んでいない限りはBuffalo製のWHR-1166DHP4が手頃でおすすめです。
よりWi-Fiの発信範囲が広いルーターを使いたい人は、WHR-1166DHP4の上位モデルにあたる製品を検討してみましょう。
現在のスマホやパソコンのOSではあらかじめ優先してIPv6へ接続されるようになっています。
利用可能な環境にして対応ルーターを設置するだけで設定をする必要はありません。
IPv6を使ってもノイズによる影響は解消できない
IPv6を利用しても、VDSL特有のノイズの影響を受けやすいデメリットは解消できません。
接続方式をIPv6に変えても瞬間的に通信状態が不安定になることは把握したうえで、利用するかを検討してください。
ルーターやデバイスの再起動も方法の1つ
単にルーターやデバイスに不具合が起きているとも考えられるので、利用している機器を再起動させる方法も1つです。
ルーターやデバイスの不具合は再起動をさせるだけで解消できます。
ルーターやデバイスの不具合による通信速度の低下は他の配線方式でも起きるので、使いにくいと感じたときは再起動を試してみましょう。
VDSL方式は契約するべきなのか
VDSL方式を契約してもいいのかは、インターネットを使う目的が変わってきます。
ライトな使い方ならVDSL方式で十分ですが、オンラインゲームで遊ぶ人は他の方法も模索してみるべきです。
VDSL方式はネットサーフィン向け
動画視聴やウェブサイトの閲覧、LINEやメールでの送受信ぐらいでしかネット回線を使わないのであれば、配線方式がVDSLでもさほど問題はありません。
ネットサーフィンや連絡の取り合いは20Mbpsほどの下り速度がでれば十分可能だからです。
VDSL方式の下り速度が1Mbps以下になる口コミを見かけますが、接続方式をIPv6にすれば20Mbps以上のスピードが出るので安心です。
VDSL方式はオンラインゲームに不向き
オンラインゲームで遊ぶためにネット回線を契約する場合、VDSL方式で問題ないかは慎重に判断しなければいけません。
オンラインゲームをするときは、いつもPing値が安定する通信状態が求められるからです。
接続方式をIPv6に変えればPing値はある程度安定します。
ですが、アナログの電話線やモジュラーケーブルがノイズを拾って瞬発的に遅延が起きるリスクは伴います。
使い心地が悪く感じる場面は避けられません。
配線方式がVDSL方式だったときの対処法
住んでいる物件の配線方式がVDSLだと困るものですが、状況次第では問題を解消できる可能性があります。
ネットを使う目的次第では、光回線を使う必要がない場合もあります。
自宅へ直接光回線を引き込む
2階や3階に住んでいる場合、電柱から自宅へ直接光回線を引き込む方法があります。
自宅へ直接光回線を引き込めば最大速度が1GbpsになるのでVDSLよりも快適にネットを利用できます。
ですが、大家さんや管理会社から許可をもらう必要があるのでハードルは高めです。
回線事業者に配線方式の変更を頼んでみる
望みは薄いですが、回線の事業者に連絡して配線方式を変更できないか頼んでみるのも1つの手です。
事業者の窓口に連絡してお願いすると、大家さんや管理会社に配線方式の変更ができないかを交渉してくれます。
配線方式を変えられるかは大家さんや管理会社の判断で決まりますが、ダメもとでお願いしてみる価値はあります。
WiMAXやSoftBank Airを検討してみる
ネットサーフィンやLINEやメールでのやり取りをするぐらいであれば、WiMAXやSoftBank Airを検討してみましょう。
WiMAXは最大440Mbps、SoftBank Airは最大350Mbpsまでの速度に対応しているので、VDSL方式よりも優れたスピードでネットが使えます。
実際の速度も20Mbpsから50Mbpsは出るのでネットサーフィンをするならぐらいなら打って付けです。
ただ、Ping値が高めなのでオンラインゲームをする場合はVDSL方式になったとしても光回線を選びましょう。