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解約や機種変更をしてSIMカードを失ったスマホは、携帯キャリアが提供する回線を使った通信ができなくなります。
しかし、SIMカードがないスマホでもWi-Fiがあればインターネット通信が必要な機能が使えます。
ここでは、SIMカードがないスマホをWi-Fiにつないで利用できる機能を紹介しています。
SIMカードがないスマホに使い道がないか知りたい人はぜひご覧ください。
目次
SIMカードなしのWi-Fiのみでスマホは使えるのか
iPhoneやスマホはSIMカードを差し込まないと利用できないイメージがあります。
しかし、Wi-FiがあればSIMカードがなくてもスマホ・iPhoneは使うことができます。
スマホは携帯キャリア回線とWi-Fiが使い分けられる端末
最初に知ってもらいたい知識があります。
それは、iPhoneとスマホは携帯キャリアの4G回線とWi-Fiが使い分けられる端末だという点です。
iPhoneやスマホは、今いる環境にあわせて接続する回線を4GかWi-Fiのどちらかに変えられるのです。
4G回線が届きにくい場所でもWi-Fiに接続できればインターネット通信はできますし、その逆でWi-Fiがない場所でも4G回線が利用できればインターネット通信可能です。
4G回線を利用するときはWi-Fiは使えず、Wi-Fiを利用するときは4G回線を使えません。
解約をしてもWi-Fiへの接続機能は残る
次に知っていただきたいことをご紹介します。
それは、携帯キャリアの4G回線を解約してもiPhoneやスマホのWi-Fi接続機能は使えるという点です。
SIMカードを抜いたiPhoneやスマホは、画面の上部に「SIMなし」や「圏外」の文字が表示されます。
しかし、Wi-Fiの利用は可能で、接続すると今まで通り扇マークが表示されます。
扇マークが表示されれば、画面に「SIMなし」や「圏外」と表示されていてもインターネット通信が可能になります。
※筆者が解約したiPhone5も、SIMカードがなくてもWi-Fiにつなげばインターネットが利用できます。
解約したiPhoneの初期化はおすすめできない
しかし、SIMカードがなくてもWi-Fi接続ができるからといって、解約したiPhoneをWi-Fiのみで使う場合は初期化をさけるべきです。
iPhoneを初期化して再利用するときは、初期設定でアクティベートをしなければいけないからです。
※アクティベート中のiPhoneの画面。
アクティベートとは、iPhoneの初期設定をするときに端末を有効化させる作業です。
アクティベートをするには、SIMカードを差した状態でインターネット通信をする必要があります。
なお、Android端末では、SIMカードがなくても以前に同期させていたGoogleアカウントでログインすればアクティベートが可能です。
Wi-Fiのみでスマホを利用するコストは状況で変わる
さて、ここまで読み進めてくるとWi-FiだけでiPhoneやスマホを利用したいと思う方も多いと思います。
そこで料金が気になるところですが、Wi-FiのみでiPhone・スマホを利用する際の料金は人それぞれの状況で異なります。
すでにWi-Fi環境があれば、今支払っているネット代がWi-FiだけでiPhoneを使う料金になるので負担は増えません。
SIMカードがないスマホを使うために今からWi-Fi環境を作る人は、大もとになる回線の利用料金を支払わなければいけません。
ただ、後で紹介するポイントを押さえておけば、Wi-Fiの利用料金を安くできます。
SIMカードなしでWi-Fiのみでスマホを使う料金
先ほども説明した通り、SIMカードがないスマホをWi-Fiで接続するには、大もととなる回線の利用料金を支払わなければいけません。
利用料金は光回線かモバイルルーター、据え置き型ルーターのどれを契約してWi-Fiを使うかで変わります。
光回線は戸建てで5,000円代、マンションで4,000円前後
光回線を導入した場合のWi-Fiを利用料金は契約するサービスでさまざまですが、戸建てで5,000円代、マンションで4,000円前後が相場です。
サービス | 戸建て | マンション |
ドコモ光 | タイプA:5,200円 タイプB:5,400円 | タイプA:4,000円 タイプB:4,200円 |
ソフトバンク光 | 5,200円 | 3,800円 |
OCN光 | 5,100円 | 3,600円 |
ビッグローブ光 | 4,980円 | 3,980円 |
auひかり | 1年目:5,100円 2年目:5,000円 3年目以降:4,900円 | 3,400~5,000円 |
また、光回線を導入するには工事が必要なので、下記の初期費用がかかります。
サービス | 戸建て | マンション |
ドコモ光 | 18,000円 | 15,000円 |
ソフトバンク光 | 24,000円 | 24,000円 |
OCN光 | 18,000円 | 15,000円 |
ビッグローブ光 | 30,000円 | 27,000円 |
auひかり | 37,500円 | 30,000円 |
といっても、今はほとんどの光回線サービスがキャッシュバックや割引で工事費を相殺してくれるので、初期費用はかからないと思っていいでしょう。
モバイルルーターは4,000円前後
WiMAXやワイモバイルのモバイルルーターは工事が不要なので初期費用がかからず、月額料金も戸建てで光回線を使うより安いです。
サービス | 月額料金 |
WiMAX | 4,380円 |
ワイモバイル | 4,380円 |
通信速度も申し分ないので、Wi-Fiにつないでスマホを使うぶんには快適だと感じられるでしょう。
しかし、WiMAXとワイモバイルのどちらも3日間で消費したデータ量が10GBに達すると翌日の夕方から深夜まで速度制限がかかります。
使いすぎには気をつけなければいけません。
据え置きルーターも4,000円台が相場
SIMカードがないスマホをWi-Fiで使う場合、据え置きルーターを置く選択肢もあります。
据え置きルーターとはコンセントに差すだけで自宅をWi-Fi環境にできる優れものです。
据え置きルーターはソフトバンクとWiMAXが提供していて、ソフトバンクは「SoftBank Air」というサービス名でサービスを展開しています。
月額料金はSoftBank Airで4,880円、WiMAXで4,380円となっていて、戸建てで光回線を使うよりも安めです。
サービス | 月額料金 |
SoftBank Air | 4,880円 |
WiMAXの据え置きルーター | 4,380円 |
さらに、SoftBank Airは速度制限がかからないので、使いすぎに気をつける必要がありません。
夜の時間帯は速度が遅くなる場合がありますが、スマホでネットを使うぐらいならストレスは感じません。
WiMAXは据え置きルーターを契約しても、3日で消費したデータ量が10GBを超えると翌日の夕方から深夜まで速度制限がかかります。
どの方法でもセット割を適用すればコストは安い
さまざまな回線の月額料金を見ると、Wi-Fiを使うコストは高いと感じるのではないでしょうか?
しかし、セット割を適用できれば、実質的なWi-Fiの利用料金を安くできます。
セット割とは、割引が適用できる携帯キャリアと光回線サービスをあわせて使うとスマホ代が安くなる特典です。
たとえば、auユーザーがauひかりを契約するとauスマートバリューが適用されて、スマホ代が最大2,000円安くなります。
最低でも500円の割引が受けられるうえに家族も全員が適用できるので、セット割引があれば実質的なWi-Fiの利用料金は安くなる可能性が高いです。
ソフトバンクユーザーならソフトバンク光を、ドコモユーザーならドコモ光を契約すれば、セット割を受けてWi-Fi利用料金を安くできます。
光回線だけでなく、WiMAXのモバイルルーターと据え置きルーターではauのスマホ代、SoftBank Airではソフトバンクのスマホ代が安くなるセット割引が用意されています。
当サイトでは、下記のページでWi-Fiの大もとになる回線をお得に契約できる方法を詳しく紹介しているので、ぜひあわせてご覧ください。
光回線のおすすめ4選!速度が速い料金も安い最適な回線を紹介!WiMAXを格安で購入・契約できるプロバイダーはこれだ!!Wi-Fiスポット(フリーWi-Fi)は無料だが使い勝手が悪い
SIMカードがないスマホをカフェやショッピングモールにあるWi-Fiスポットに接続して使う方法もありますが、はっきりいっておすすめはできません。
Wi-Fiスポットをメインで使うと、SIMカードがないスマホの活用場所がカフェやショッピングモールに限定されるからです。
また、設置場所によっては通信速度が遅い場合があるので、使い心地も良いといえません。
SIMカードがないWi-Fiのみのスマホでできること
SIMカードがないスマホは、インターネットに接続していない状態でも保存してある写真や動画のデータを閲覧できます。
Wi-Fiに接続すれば、さらに利用できる機能が広がります。
ネットサーフィン
スマホにSIMカードを差していなくても、Wi-Fiに接続すればホームページの閲覧や動画視聴などのネットサーフィンを利用できます。
SIMカードがなくても通信速度は遅くならず、ホームページや動画の読み込みスピードも問題ありません。
メールのやり取り
SIMカードがないスマホをWi-Fiにつなげば、メールでのやり取りも可能です。
端末にメールアカウントの情報を残しておけば、携帯キャリアから発行されたメールも利用できます。
インターネット通信が必要なアプリ
SIMカードがないスマホでもWi-Fiがあれば、インターネット通信が必須なアプリまで使えます。
インターネット通信を行うゲームアプリ、SNSのメッセージアプリの利用も思いのままです。
専用アプリがあれば通話もできる
また、Wi-FiがあればLINEやSkypeでの通話やメッセージでのやり取りも可能になります。
LINEやSkypeはインターネット回線を利用するアプリなので、Wi-Fiさえあれば通話もできるわけです。
ただ、LINEのアカウントは複数のスマホで利用できません。
解約や機種変更をして新しい端末にアカウントを引き継ぐとSIMカードがないスマホでは使えなくなります。
SIMカードなしでWi-Fiのみのスマホでできないこと
SIMカードがないスマホでは、Wi-Fiにつないでも携帯キャリア固有のサービスや機能が使えなくなります。
携帯キャリア回線を使う通話機能
SIMカードがないスマホでは、Wi-Fiに接続しても一般の通話機能が使えなくなります。
SIMカードがないスマホは携帯会社が発行した電話番号が使えないからです。
携帯電話の番号はSIMカードに記録されていた、スマホに差し込んではじめて電話機能が使えます。
つまり、SIMカードがないスマホは、インターネット通信だけが利用できる端末というわけです。
電話番号を利用したSMS
SIMカードがないスマホでは、電話番号を利用したSMSも使えません。
SMSも電話機能と同じで、電話番号が記録されたSIMカードが必要です。
LINEの通話やメッセージのやり取り
先ほども説明した通り、LINEは解約や機種変更をして新しい端末にアカウントを移行すると、SIMカードがないスマホではWi-Fiに接続しても利用できなくなります。
ですので、SIMカードがないスマホで通話機能を使うなら、他の通話アプリを利用するしかありません。
iPhone限定:初期設定でのアクティベート
前半に説明していますが、SIMカードがないiPhoneでは初期設定でアクティベートが行えません。
ですので、SIMカードがないiPhoneを初期化して1から使うときは、再度SIMカードを差し込まなければいけません。
Wi-Fiだけで使うにはどんなスマートフォンを用意するべきか
Wi-Fiだけで使うスマホを用意するときは、自分の状況に見あった機種を選ばなければいけません。
自分の状況にあった機種を選ばないと、Wi-Fiがあっても使えないので注意してください。
Wi-Fiだけでスマホを使うならAndroid推奨
以前に使用していたスマホをWi-Fiだけで使うなら、初期化していない限りiPhoneとAndroidのどちらでも構いません。
初期化していなければ、iPhoneであっても初期設定でアクティベートをする必要がないからです。
初期化されている新品や中古のスマホをWi-Fiだけで使うならAndroidを使いましょう。
Androidは初期設定でSIMカードを差し込む必要がなく、Wi-Fiさえあれば簡単に使えるからです。
SIMカードを差し込む予定がまったくない場合、iPhoneは避けるべきです。
iPhoneはWi-Fiだけで利用する目的だとしても、初期設定でSIMカードが必要になるからです。
初期設定をするときに今使っているSIMカードを一時的に差し込めるなら話は別です。
しかし、契約しているSIMカードがAndroid対応であればiPhone以外の端末を選びましょう。
通信速度にこだわるなら対応の無線LAN規格の確認を
通信速度の速さを求めるなら、最低でも対応している無線LANの規格を確認しておかなければいけません。
どれだけ通信速度が優れた回線を導入してWi-Fi環境を作っても、スマホがどの無線LAN規格に対応しているかでホームページや動画の読み込みスピードが変わるからです。
無線LANの規格には下記の5種類があります。
通信速度を求めるならIEEE802.11acに対応した端末を選ぶべきです。
無線LAN規格 | 最大速度 |
IEEE802.11ac | 433~1,300Mbps |
IEEE802.11a | 54Mbps |
IEEE802.11b | 11Mbps |
IEEE802.11g | 54Mbps |
IEEE802.11n | 150~450Mbps |
IEEE802.11acに対応していないスマホを使うと、大もとの回線がどれだけ優れていても通信速度が遅く感じてしまいます。
まとめ
スマホはSIMカードなくてもWi-Fiさえあればインターネット通信ができる優れものです。
SIMカードがないスマホでは、インターネット通信を行うあらゆる機能が利用できます。
しかし、電話番号を利用した通話やSMSは利用できません。
初期化されたSIMカードのないiPhoneは、Wi-Fiにつないでも初期設定でのアクティベートが行えません。
解約してSIMカードを失ったiPhoneをWi-Fiのみで使う場合は、初期化をしないようにしましょう。
また、iPhoneに対応したSIMカードを契約していない場合、Wi-Fiだけで使うために新品や中古でiPhoneを買っても初期設定ができないので気をつけてください。