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ルーターはインターネットを使ううえで必需品と言える機器ですが、2つも設置すると通信状態が悪くなってしまいます。
二重ルーターはあまり身近ではないイメージがあるので「自分の家は大丈夫」と思われがちです。
ただ、インターネット回線の契約内容によっては「知らない間に二重ルーターになっていた」なんてこともあり得ます。
Wi-Fiの通信速度が遅い原因が二重ルーターにあることも珍しくないので、念のため自分のインターネット環境は大丈夫なのか調べておいたほうがいいでしょう。
ここでは、インターネット環境が二重ルーター状態になっているかを確認する方法を紹介します。
二重ルーターだった場合の対処法を解説するので、参考にしてくださいね。
目次
二重ルーターであるかを確認する方法を知ろう!
自宅のインターネット環境が二重ルーターであるかは、物理的な方法かデジタルな方法で調べることができます。
物理的に二重ルーターであるかを確認する方法
物理的に二重ルーターであるかを確認する際は、自分で2台のルーターを設置していない限り回線事業者から借りているONUが鍵になります。
ONUにルーター機能があるかを確認する
もし自宅に無線LANルーターを1台置いている場合、回線の事業者からレンタルしているONUにルーター機能がないかを調べてみましょう。
ONUとは光ファイバーの信号をスマホやパソコンで利用できるものに変換する機器です。
ほとんどの回線事業者は光電話に加入した人にルーター機能が内蔵されているONUを貸し出しています。
もしルーター機能が内蔵されたONUに別のルーターを接続すると、二重ルーターの状態になってしまいます。
また、光電話に加入していなくても、無線LANオプションに加入した場合もルーター内蔵型のONUが貸し出されます。
ONUにルーター機能が内蔵されているかは、契約している回線事業者のサポート窓口に問い合わせれば教えてくれます。
回線事業者に無線LANオプションを契約しているかも確認する
ONUにルーター機能が搭載されている場合、無線LANオプションに加入しているかも確認しておきましょう。
無線LANオプションとは、ルーター機能が搭載されているONUからWi-Fiを発信できるサービスです。
(有料か無料かは契約している事業者によって異なります)
ONUと無線LANルーターのどちらもWi-Fiを発信していると、それぞれの電波が干渉して通信速度が低下してしまう恐れがあるからです。
無線LANオプションに加入している場合の対処法は、後半で詳しく説明します。
デジタル形式で二重ルーターであるかを確認する方法
二重ルーター状態であるかは、スマホの便利アプリや、パソコンに搭載されている機能を使って調べることもできます。
デジタル形式を使うと、より正確に二重ルーターの状態であるかを調べることができます。
スマホでは便利なアプリで二重ルーターであるかを調べられる
スマホでは、無料アプリの「Trace Route」をインストールすることで、自宅が二重ルーターであるかを調べることができます。
画像引用元:App Storeより。
Trace Routeを使った確認方法を見てみましょう。
まずアプリを起動し、メニュー画面で「Trace Route」を選びます。
次に表示された画面の入力欄に、どこかのサイトのURLを入れてください。
入力するURLは、どのサイトのものでも構いません。
URLを入力すれば、右上の「Start」をタップしてください。
そうすると、1から順番に箇条式の項目が10コ以上表示されます。
IPアドレスが表示される箇所が1つだけであれば、二重ルーター状態ではありません。
2つ以上の箇条にIPアドレスが表示されている場合、二重ルーター状態となります。
ですので、後で紹介する方法で対処してください。
パソコンではコマンドプロンプトを使う
- Windows10のパソコン→コマンドプロンプト
- Macのパソコン→ターミナルのアプリ
これらを使えば、先ほど紹介したアプリと似たような形で二重ルーターであるかを調べることができます。
デスクトップやメニュー画面にはコマンドプロンプトやターミナルが表示されていません。ですが、
- Windows→Cortana
- Mac→Siri
を頼りすれば簡単にアプリを起動させることができます。
アプリが起動できれば、「C:¥Users¥untit」の表示された行に「tracert www.google.com」と入力しEnterキーを推します。
tracertとURLの間でスペースを入力する必要があるので気を付けましょう。
(tracertの後に入力するURLは、他のサイトのものでも構いません)
Enterキーを押すと、先ほど紹介したアプリと同じように箇条形式で文字が表示されます。
IPアドレス記載された箇条が1つであれば、二重ルーターの状態ではありません。
IPアドレスが2つ以上の箇所の末尾に表示されると、自宅が二重ルーター状態であることになります。
IPアドレスが2つ以上の箇条に表示されてはいけない理由
先ほど紹介したアプリで2つ以上の箇条にIPアドレスが表示されてはいけない理由は、ルーターの仕組みにあります。
ルーターはプロバイダから発行されたIPアドレスを受け取って、インターネットに接続できる環境を構築する機器です。
ルーターが2つある二重ルーターの状態だと、それぞれの機器がIPアドレスを受け取る働きをしようとして喧嘩が起こります。
すると、不具合が起きてインターネットに接続できない状況を招いてしまうわけです。
つまり、IPアドレスを受け取る機器は1台だけの状態にしなければいけないわけです。
二重ルーターになる原因を紹介!自分は該当しているかチェック!
二重ルーター状態は、回線事業者から貸し出されたONUの機能について詳しく知らずに引き起こすことが多いです。
また、Wi-Fiや有線接続の利用台数を増やすため増設したことにも原因があります。
回線事業者から借りているONUにルーター機能がある
二重ルーター状態を招く原因の中でももっとも多いのが、ONUにルーター機能が搭載されていることを知らなかったことです。
自宅をWi-Fi環境にするためには、ONUに無線LANルーターを接続することが基本です。
しかし、先ほども説明した通り、光電話に加入するとルーター機能が内蔵されているONUが貸し出されます。
光電話に加入するとルーター機能付きのONUが貸し出されることは、あまり多くの人に知られていません。
また、契約する際に知らない間に無線LANオプションに加入させられ、ルーター機能付きのONUが貸し出されていて二重ルーターになった事例も珍しくありません。
光電話に加入しなくてもルーター内蔵型ONUが貸し出されることがある
契約する事業者によっては、光電話に加入しなくてもルーター機能付きのONUが貸し出されることがあります。
たとえば、NURO光やauひかりでは、無線LAN機能付きのONUが無条件で貸し出されます。
Wi-Fiや有線接続の利用台数を増やすためにルーターを増設した
中には、Wi-Fiや有線接続を利用できるデバイスの数を増やすために、ルーターに別のルーターをつないだ人もいると思います。
当たり前の話ですが、ルーターに別のルーターを接続すると二重ルーターの状態になるので、通信状態が不安定になります。
方法は後で説明しますが、Wi-Fiや有線接続を利用できるデバイスの台数を増やすなら、二重ルーターにならない他の方法を使うべきです。
二重ルーター状態を解消する方法を知ろう!
二重ルーターは光電話に加入した場合に起こりやすい問題なので、解消するには2台目のルーターが鍵を握ります。
ただ、2台目のルーターが発信するWi-Fiをメインで使う場合、ONU側の設定を変える必要があります。
2台目のルーターを取り外すかモードを切り替える
二重ルーターは名前の通りルーターに別のルーターを接続している状態なので、2台目のルーターを取り外すだけで解消できます。
しかし、ONUの無線LAN機能に不満を感じて、自前で用意したルーターを取り外したくない人もいると思います。
そんな場合は2台目のルーターのモードを切り替えましょう。
無線LANルーターの裏側にはツマミがあります。
これを「ROUTER」以外の位置に合わせるとルーターとしての機能を停止させて二重ルーターの状態を解消することができます。
ちなみに、ツマミをAPに合わせるとWi-Fiを発信するだけの機器、WBに合わせるとスイッチングハブとして機能します。
Wi-Fi同士の干渉を避けたいなら、片方の無線LAN機能を停止させる
ONUと無線LANルーターのどちらからもWi-Fiが発信されている場合、なるべく電波の干渉を避けるために片方のルーターのWi-Fi機能を停止させましょう。
無線LANオプションに加入している場合、このオプションを解除すればONUから発信される電波を停止させて、発信されているWi-Fiを減らすことができます。
無条件で無線LAN機能付きのONUがレンタルされている場合、ブラウザで利用できる設定ツールでWi-Fiの発信を停止させることができます。
ONUの無線LAN機能にさほど不満を感じていない場合は、ONUに接続している無線LANルーターを取り外すだけでOKです。
Wi-Fiの利用台数を増やすならハイスペックな無線LANルーターへの買い替えを
Wi-Fiの利用台数を増やすために2台の無線LANルーターを設置している場合、なるべくスペックが高い無線LANルーターを購入して設置台数を1つに絞るべきです。
2台も無線LANルーターを設置すると、複数のWi-Fiが干渉して通信状態が不安定になるからです。
ONUに無線LANルーターを接続している場合も、なるべくONUのWi-Fiを停止させてスペックが高い無線LANルーターだけにWi-Fiを発信させたほうがいいでしょう。
今後、二重ルーターを回避するための対策を紹介!
現在の二重ルーター状態を回避できた後は、これからまた二重ルーターの状態にならないための対策を立てておきましょう。
といっても、先ほど紹介した原因と対処法を押さえておけば、対策を立てることはそれほど難しくありません。
契約する事業者にONUにルーター機能があるかを確認する
今後、別の回線事業者に乗り換える場合、申し込むときに必ずONUにルーター機能があるかを確認しておきましょう。
二重ルーターになる原因は、ルーター機能があるONUに別のルーターを接続したことにあるのがほとんどだからです。
特に、光電話に加入すると、必ずと言っていいほどルーター機能付きのONUが貸し出されます。
ONUにルーター機能がある場合、先ほど紹介した対処法を行えば二重ルーターになるリスクを回避できます。
有線接続の利用台数を増やすならスイッチングハブを使おう
有線接続が利用できるデバイスの数だけを増やしたいと思ったときは、無線LANルーターを増設するのではなくスイッチングハブを導入しましょう。
スイッチングハブはONUにつなぐだけで有線接続が利用できるデバイスの台数を増やせる優れものです。
スイッチングハブにはルーターとしての機能が無いので、通信状態が悪化することもありません。
まとめ
物理的な方法で二重ルーターであるかを確認するときは、利用しているONUにルーター機能があるかを調べてみましょう。
光電話を利用している人がONUに無線LANルーターを接続していると、二重ルーターになっている可能性が高いです。
また、知らない間に無線LANオプションに加入させられて、ルーター付きのONUを利用していることもあります。
物理的な方法を試しても二重ルーターであるかが確信できないときは、スマホやパソコンのアプリで通信状態を調べてみましょう。
もし二重ルーターであった場合、ONUに接続しているルーターを取り外すか、そのルーターのルーターとしての機能を停止させることが基本の対処法になります。
ONUのルーター機能に不満がなければ、接続しているルーターを取り外しましょう。
ONUのルーター機能に不満があれば、接続している無線LANルーターのルーター機能を停止させましょう。