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家の広さや環境によっては、今の無線LANルーターでインターネットに接続できるデバイスの台数や、Wi-Fiを発信できる範囲に不満を抱くことがあります。
インターネットを利用できるデバイスの数を増やしたり、Wi-Fiを飛ばせる範囲を広げたいと思ったときに、無線LANルーターの増設をしたいと感じる人は少なくないですよね?
無線LANルーターに別のルーターをつなげると、インターネットが利用できるデバイスの台数は増えますし、Wi-Fiを飛ばせる範囲も広がるかもしれません。
しかし、複数の無線LANルーターを利用する行ためにはリスクが伴います。
リスクが伴わない他の対処法もあるので、複数の無線LANルーターを使う方法は最終手段に取っておいたほうがいいでしょう。
ここでは、無線ルーターに別のルーターを接続する方法と、そうすることで得られる効果を詳しく解説します。
無線LANルーターの増設を考えている人は、勢いで行動する前に読んでみてください。
無線ルーターにルーターをつなぐことはできるのか知ろう!
すでに使っている無線LANルーターにルーターをつなぐことは意外と簡単にできます。
方法を知れば、ルーター同士の接続がどれだけ簡単なのかがわかります。
LANポートが付いていればルーター同士をつなぐことができる
無線LANルーターは、インターネット回線の信号をWi-Fiに変換して発信することがコンセプトの機器です。
しかし、ほとんどの無線LANルーターは有線接続も利用できるようになっていて、裏側にLANポートが装備されています。
このLANポートはWi-Fiが使えないパソコンをインターネットに接続するために付いているものですが、別のルーターも接続できるようになっています。
一部の無線LANルーターにはLANポートが付いていないモデルもありますが、基本的には装備されていることがほとんどです。
また、後で詳しく説明しますが、利用する機種によっては無線でルーターとルーターをつなぐこともできます。
ルーターにルーターを接続して得られる効果4つを知ろう!
先に結論から言うと、無線LANルーターに別のルーターを接続することはおすすめできません。
無線LANルーターに別にルーターをつなぐ行為は、メリットと共にデメリットも伴うからです。
ルーターにルーターを接続して得られる恩恵は、他の方法でも受けられます。
得られる効果とリスクを把握して、ルーターにルーターをつなぐべきなのかよく考えてください。
効果その1.Wi-Fiに接続できるデバイスの台数が増える
自宅のWi-Fiに同時接続できる台数は、利用する無線LANルーターのスペックで異なります。
スペックが高い無線LANルーターを置いていれば10台以上の同時接続ができますが、性能が低いモデルを使っていると2~5台までのデバイスしかWi-Fiを使うことができません。
スペックが低い無線LANルーターを使っている場合、別のルーターを追加することで同時にWi-Fiに接続できるデバイスの台数が増えます。
ただ、Wi-Fiへ同時接続するデバイスの台数を増やすことを目的にするなら、スペックが高い無線LANルーターに買い替える方法もあります。
効果その2.有線接続が利用できるデバイスの台数が増える
無線LANルーターを増設すればLANポートの数も増えるので、同時に有線接続ができるデバイスの台数が増えます。
たとえば、LANポートが5つ装備されているルーターに同じスペックのルーターをつなぐと、有線接続が利用できるデバイスの最大台数が9つになります。
(LANポートの一つはルーター同士の接続に利用するので9つになります)
ただ、有線接続が利用できるデバイスの台数を増やすだけなら、スイッチングハブを購入する方法もあります。
スイッチングハブは2,000円から3,000円ほどで買うことができます。
無線LANルーターを買うと最低でも4,000円以上の出費をするので、有線接続を利用できる台数を増やすだけならスイッチングハブを買ったほうが得策です。
効果その3.対応機種を買えばWi-Fiの発信範囲を広げられる
無線LANルーターを増設すると、Wi-Fiや有線接続できる台数が増えるだけでなく、Wi-Fiの利用範囲を広げることもできます。
現在販売されている無線LANルーターの多くは中継器としての機能も兼ね備えていて、すでに使っているルーターと連携させることでWi-Fiを発信する範囲が広くなります。
(中には、中継器の機能が無い無線LANルーターもあるので注意が必要です)
ただ、この点も他の方法も中継器を買うことで代用することができます。
(と言うより、中継器としての機能だけを備えた機器でWi-Fiの利用範囲を広げることが一般的です)
効果その4.有線専用LANを使っている場合、自宅をWi-Fi環境にできる
有線しか利用できないルーターを利用している場合、その機器に無線LANルーターをつなぐことで自宅をWi-Fi環境にすることができます。
知っておきたいルーターの大前提「ルーターは通信環境を構築する機器」
ここまで散々ルーターにルーターをつなぐと得られる効果を説明してきました。
ですが、無線LANルーターはWi-Fiや有線接続を利用する台数を増やす機器ではありません。
無線LANルーターは、あくまで自宅のインターネット環境、Wi-Fi環境を構築するための機器なのです。
先ほども説明した通り、Wi-Fiや有線接続を利用できるデバイスの増加や、Wi-Fiの利用範囲の拡大は他の方法でも行えます。
と言うよりも、他の方法で対処することが一般的です。
悩み | 他の解決方法 |
Wi-Fiを利用できるデバイスの台数を増やしたい | 最大接続台数が多い無線LANルーターに買い替える |
有線接続が利用できるデバイスの台数を増やしたい | ハブを購入する |
Wi-Fiの利用範囲を広げたい | 中継器を買う |
有線LANルーターしか無い状態をWi-Fi環境に変えたい | ほとんどの無線LANルーターにはLANポートが付いているので、ルーターを入れ替えれば十分 |
また、2つの無線LANルーターをつなげると複数のWi-Fiを飛ばすことになるので、あらゆる電波が干渉して通信速度が遅くなります。
最悪の場合だとインターネットに接続できない不具合が起きる恐れがあります。
メインマシンが発信するWi-Fiを停止すれば電波の干渉は解消できますが、これではわざわざ2台の無線LANルーターを使う意味がなく本末転倒です。
無線LANルーターの増設をしようと考えている人は、なるべく他の方法を代用したほうが通信状態を安定させられるので無難でしょう。
ルーターにルーターを接続する方法を知ろう!
無線LANルーターに別のルーターをつなぐ方法は意外と難しいので強くおすすめできません。
一つの設定を間違えるとインターネットが利用できなくなるリスクがあるので、接続する際には細心の注意が必要です。
接続する前にメインのルーターを決めよう
すでにメインのルーターをONUに接続している場合、そのルーターに別のルーターを接続するだけで大丈夫です。
これから2台の無線LANルーターを購入する場合は、どちらのモデルをメインマシンにするか決めなければいけません。
といっても、どちらの無線LANルーターもスペックが同じであれば、どちらをメインマシンにしても問題ありません。
最初にLANケーブルでルーターにルーターをつなげよう
どちらをメインマシンにするかを決めれば、さっそく無線ルーター同士を接続します。
ルーター同士を接続する際、メインマシンには「LAN」と書かれたポートに、追加で設置するルーターには「Internet」と書かれているポートにLANケーブルを接続しましょう。
(「LAN」と書かれている差し込み口は、デバイスに情報を送るためのポートだからです)
利用するLANケーブルの種類には注意しておこう
無線LANルーター同士をつなげるLANケーブルには以下6つの種類があり、どれを使うかで追加で設置してルーターに接続する際の通信速度に影響が出ます。
種類 | 通信速度 | 伝送帯域 |
CAT5 | 100Mbps | 100MHz |
CAT5e | 1Gbps | 100MHz |
CAT6 | 1Gbps | 250MHz |
CAT6A | 10Gbps | 500MHz |
CAT7 | 10Gbps | 600MHz |
CAT8 | 40Gbps | 2000MHz |
この表を見るとわかりますが、最大1Gbpsまでの速度が出せる光ファイバーを自宅に引いている場合、最低でもCAT5eのLANケーブルが必要になります。
無線LANルーターにルーターをつなぐだけでも通信速度がいくらか遅くなるので、できるだけ性能が高いLANケーブルを使いましょう。
2台のルーター同時に接続する場合、メインマシン側で設定をする
これからモデムに2台の無線LANルーターをつなぐ場合、メインマシン側でインターネット接続設定をしなければいけないことがあります。
メインマシンをつなぐONU側での設定が完了していれば何もする必要がないことが多いです。
しかし、購入する機種によってはメインルーターの専用ツールやアプリでプロバイダから発行されたユーザー名とパスワードを入力しなければいけません。
ONUにメインルーターをつないでインターネットが利用できない場合は、ルーターの専用ツールやアプリで設定を行いましょう。
2台目の無線LANルーターをAPモードかブリッジモードに設定する
無線LANルーターにルーターをつなぐ際、2つめのルーターは「ルーターとしての機能を停止させなければいけません。
この言葉を聞くと多くの人が「それじゃ2台目のルーターを置く意味が無いじゃないか」と思いますよね?
より正確に言うと、2台目のルーターは「ルーターとしての機能」を停止させ、「Wi-Fiと有線接続を利用できるデバイスの台数を増やすサポート機器」に変えなければいけません。
ルーターはプロバイダから発行されるIPアドレスを取得する機器です。
しかし、どちらのルーターもこの機能をONにすると不具合が発生してインターネットが利用できなくなってしまいます。
なので、メインとなるルーターは本来通りルーター、2台目は利用できるデバイスの台数を増やすサポート機としての役割をしてもらわないと正常に動作しないわけです。
2台目のルーター機能停止は、裏側にあるツマミを「AP」か「WB」に合わせるだけで行えます。
「AP」に合わせるとWi-Fiの発信とLANポートの増設機、「WB」に合わせるとLANポートの増設機として2台目を使うことができます。
無線でルーター同士を接続する場合はWPSボタンを押すだけ
購入した2台目のルーターを無線の中継器として利用する場合、設定はより簡単な方法で行えます。
設定をより簡単してくれる魔法のツールは、ルーターに付いている「WPSボタン」です。
メインルーターのWPSボタンを1~2秒間押してから、追加で設置するルーターのWPSボタンを1~2秒間押せば設定は完了します。
この方法は無線LAN中継器を購入した場合でも使えるので、覚えておいて損はありません。
まとめ
無線LANルーターに別のルーターを接続すると、Wi-Fiと有線接続を利用できるスマホやパソコンの台数が増えます。
また、対応の無線LANルーターを使えば、Wi-Fiを飛ばせる範囲も広がります。
しかし、Wi-Fiや有線接続を利用するデバイスの増加とWi-Fiを発信する範囲の拡大は、他の方法でもできます。
と言うより、複数の無線LANルーターを使うと通信速度が遅くなる恐れがあるうえに、接続する際の設定も面倒なのでおすすめできません。
Wi-Fiを利用する台数を増やしたい人は高性能な無線LANルーターへの買い替え、有線接続を利用できる台数を増やしたい人はスイッチングハブの導入などをするべきです。
Wi-Fiの発信エリアを広げたい人は、高性能な無線LANルーターに買い替えるか、中継器を導入しましょう。